四方山話・・・

今日は暖かいですね。

現場にいても、寒さに背中を丸める必要が無いせいか身体が楽に感じられます。

『FPの家 I邸』

朝から防蟻処理を行っています。

弊社では、ホウ酸系薬剤を使った防蟻・防腐施工を数回に分けて行っています。

簡単に書くとこんな感じです。

①土台及び大引きには、耐蟻・耐腐性の高い樹種を採用しています。

基礎断熱は行っていない為、基礎パッキング工法を採用しています。この工法、シロアリに強いんですよね。

②土台敷きの際に、土台及び大引きの裏に防蟻・防腐剤を塗布しています。

基礎の上に乗る部分は、上から噴霧しても充分に薬剤が回るかどうか心配だからです。

③上棟を行った翌日、土台・大引き・柱に防蟻・防腐剤を塗布しています。

壁パネルを嵌め込んでしまうと、パネルに接している部分に薬剤を塗布する事が出来ません。

④壁パネルの中の枠材は、パネル工場にて防蟻・防腐処理された物を使っています。

⑤床パネルを敷き込む際には、パネル裏面および小口にホウ防蟻・防腐剤を塗布しています。

またパネル受けを使う場合には、これに同じ薬剤を塗布します。

⑥外壁合板を張る場合は、外壁合板に防蟻・防腐剤を塗布します。

⑦外壁以外の柱には塗っていませんが、浴室が1階にある場合は浴室廻りの柱にも塗布します。


先の写真は、壁パネルの外側に薬剤を塗布したところを撮りました。

「断熱材に塗る必要なんてないでしょ?」

ふと疑問に思い、現場で作業に当たっている方に聞いてみました。

この方、以前は秋田に住んでいたそうです。

この仕事一筋、数十年の大ベテランとの事。

色々な現場を見てきたそうで、貴重な話を聞かせてくれました。

「基礎の外側に断熱材を貼るでしょ、アレ駄目だよね。」

「防蟻剤の入った断熱材、あるでしょ?」

「パフォームガードですかね?」

「あーっ、ソレソレ!」

「アレは大丈夫みたいだけど、普通のはダメだね。」

「秋田にいた頃、相当やられたよ。」

まさに、イラストのような現象が起きているようですね。

「この手の現場は、外張り断熱が多いだろう?」

「発泡スチロールみたいな断熱材、結構食われてたよ。」

「ウレタンの現場は、不思議と食われていないんだよね。」

「でも、ウレタンの場合は紙貼ってあるでしょ?」

「その紙がボロボロに食われる事はあったんだよね。」

「不思議だよね。不味いのかな?」

「紙だけ食べて、梁まで上がっていたんだよね。梁もボロボロ・・・。」

「それで、紙も塗ってるんですね!」

「なんとなくね・・・。」

「ありがとうございます。

そんな事があるんですね。

確かにウレタンよりは紙の方がおいしい気はするけど・・・。

シロアリの世界も相当深いようですね。

屋根の上では、コロニアルの施工をしていました。

下屋も含めて、全ての軒先部分には『雪止金具』を取り付けています。

雪が屋根に積もった時、滑り落ちると危ないんです。

軒先と敷地境界線の間には10cmも空きがありませんから・・・。

下屋部分に取り付ける『換気雨押』を撮ってみました。

屋根裏に上がってきた熱い空気を排気する為の部材です。

棟部分に取り付ける『換気棟』と同じしくみになっています。

コイツを取り付けないと、屋根が熱くなってしまい、その熱が室内温度を高めてしまいます。

目立たないけど、役に立つ部材です。

たまには、職人さんとのおしゃべりもいいなぁー。

そう感じさせてくれたのは、陽気が良かったからかもしれません・・・。

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