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今日の練馬はポカポカ陽気です。
真っ青な空には雲ひとつなく、とっても気持ちいいですね。
『FPの家 I邸』
気密施工が始まりました。
例えばこんな所です。
建物外周部に取り付けられた羽子板ボルト、よく見ると梁に開けられた穴とボルトの間に隙間がある事が判ります。
建物の外側から建物内に貫通している羽子板ボルトは『熱橋』となります。
予め『座彫り』を行い、そこに金物を取付け、ウレタンを充填する事で、こうした熱橋を無くす事ができます。
でも、これだけでは現場発泡ウレタンの隙間から空気や湿気の侵入を止める事は出来ません。
こうした隙間をアルミテープを使って、ひとつひとつ塞いでいくのが『気密施工』という訳です。
上の写真を見ると、梁と梁の接合部や梁と壁パネルの接合部にもアルミテープが貼られているのが判ります。
こちらの写真は床パネルと壁パネルの接合部にアルミテープを貼ったところです。
FPパネル自体は空気や湿気をほぼ通しません。
ですから接合部の隙間を防いでしまえば、気密施工は完了です。
難しいのは、サッシ廻りなんですよね。
見にくいとは思いますが、上の写真はサッシ枠と柱の間の隙間にウレタンを充填したところです。
この部分にウレタンをたっぷりと充填し(通常は2回に分けて行います。)、出っ張った部分を切削します。
その上にアルミテープを貼れば、まずは完了です。
このあと、窓枠を取り付けた際に出来る窓枠と躯体もしくはFPパネルとの隙間に改めてウレタンを充填し、出っ張った部分を切削後アルミテープで塞ぎます。
その様子は後日、この場を借りてご報告したいと思います。
続いて、床パネルの気密施工をいくつか見ていただきます。
床パネルを貫通する水道配管部分の穴は、配管径よりも大きな穴を開けてパイプを通します。
ここにしっかりとウレタンガンのノズル先端を突っ込み、奥から充分に充填します。
のちほど平らに切削し、アルミテープで塞ぎます。
イラストで見た方がわかりやすいですよね。
床パネルと筋違や柱の取り合い部も同様です。
ノズル先端が入るだけの隙間を開け、そこにノズルを突っ込み、奥からしっかりと充填します。
こちらものちほど平らに切削し、アルミテープを貼って塞ぎます。
ここからは、半分愚痴に近い話です。
すいません・・・。
近頃は『ZEH』が大流行、お蔭で断熱強化の話も随分と盛り上がっているようです。
以前であれば、断熱強化にお金をかけるなんて・・・。
それよりも、設備にお金掛けた方が良い家になるよ。
なんて事を言う方も大勢いたように思います。
時代は変わりつつあるんですね。
断熱と健康の話
断熱と燃費の話
等々・・・
『FPの家』グループが長い時間を掛けて啓蒙してきた事を
色々なメディアが声を大きくして、語ってくれる時代です。
本当にうれしく思います。
いよいよ、次は『気密性能の向上』でしょうか?
なんて期待も、ついついしてしまいます。
でも、ハードルは相当高いですよね。
断熱強化ほど簡単にはいかないと思います。
大多数の気密施工ができない方々の反発が予想できちゃうんですよね。
良いとわかっているのに何故やらないの?
と思いますが、そもそも気密性と快適性・健康性の関係ってあまり聞かないんですよね。
故意に隠してるのかもしれない・・・。
なんて疑がいたくなります。
現在の断熱強化は、どちらかと言えば『仕様規定』のようなものだと思います。
この性能の断熱材をどの位の厚さ使用するから、この位の外皮性能になる筈。
とすれば、この位の燃費だから充分省エネだよね。
という感じです。
でも、これって違うと思います。
理屈の上ではそうでしょう。
でも施工状況によって、その性能は大きく異なる筈ですよね。
暖かい筈の家なのに、それほど暖かくない・・・。
なんか底冷えがする。
壁に近づくと寒い等々・・・。
サーモ画像を見てみれば、その様子はすぐにわかります。
その多くは熱橋や断熱欠損によるものでしょう。いわゆる施工不良が原因です。
ちょうど今、JIOの方が見えて新商品の話をしてくれました。
『施工状況確認検査』という検査がオプション対応でできたそうです。
2回に分けて行う、この検査の内容は以下の通りです。
①結露防止対策としての通気層・防風層・防湿層の施工状況
②断熱材の種類・厚さ・施工状況
③外装材・屋根材の種類・施工状況
④小屋裏換気の種類・施工状況
⑤設備機器の種類・施工状況
⑥点検口の設置個所・施工状況
いよいよ、出来ましたね。
こんな検査を待っていたんです。
でも、目視確認だけなんですよね。
光学機器を使った検査・確認はしないそうです。
しかも、義務ではないそうです。
施工を依頼した会社が、施工会社の仕事振りを確認する為の検査というところでしょうか・・・。
無いよりはまし!
断熱性能の底上げにはなると思います。
話を戻します。
断熱強化は仕様規定みたいなもの。
でも気密性の向上は『性能規定』だと思います。
何故なら、『気密性能測定』をしなければその性能はわからないからです。
やらなければならない施工内容は明確です。
でも、その施工状況によって気密性能も大きく異なります。
今まで200件近く気密性能測定を行い、最近ではC値0.3㎠/㎡以下の現場ばかりの弊社ですが、やはり気密性能測定を行わなければ心配で仕方ありません。
心配で仕方ないので、その施工を徹底的にやるしかありません。
気密測定技能者の方から測定結果を聞いてホッとする瞬間まで、ひたすらコツコツとアルミテープを貼って頑張るのが大工さんの仕事なんです。
ちなみにアルミテープは1巻20m(定価1,000円)の幅狭タイプと、1巻20m(定価2,000円)の2種類を採用しています。
普通に気密施工をすると、双方ともに1箱づつ使い切ってしまいます。合計すれば72,000円にもなるんです。
ついついテープの使用量を考えてケチケチしたくなりますが、気密性能を保つためにも安心して使ってもらいたいですよね。
ですから弊社が手配を行い、必要な分だけ現場に用意しています。いくらでも使ってください・・・。
気密施工は、そのまま防湿施工になります。
現場発泡ウレタンは水蒸気を通します。
部材同志の隙間も水蒸気を通します。
透過した水蒸気は内部結露を発生させるかもしれません。
確実な気密・防湿施工は、内部結露を防止し、躯体の腐朽やシロアリ被害の発生を抑えてくれます。
ご存知でしようか?
カビや腐朽菌の出すガスは健康に悪影響を及ぼします。アトピーの原因とも言われています。
気密性能の低い家では、上下温度にムラが発生します。
そんな家はちっとも快適ではありません。
12月25日(日)現場見学会を行います。
アルミテープによる気密施工や、現場発泡ウレタンによる断熱補強の様子をご覧いただけます。
是非、お越しください。
そして他社の施工と比較してください。
手間暇掛けることは、そのまま快適な生活に繋がります。
省エネで快適・健康な住まいをつくるなら、そのひと手間を惜しんではいけません。
posted by Asset Red
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