本日は、祝日のためアセットフォーはお休みです。
成人の日を調べてみると、ウィキペディアにはこんな事が書いてありました。
1948年公布・施行された祝日法によって制定されて以来、1999年までは毎年1月15日でした。
1月15日を成人の日としたのは、この日が小正月であり、かつて元服の儀が小正月に行われていたことによるといわれています。
この日が成人の日として固定されていた時代と言えば
1983~84年には共通一次試験が
1994・95年にはセンター試験がそれぞれ行われました。
かつてはラグビー日本選手権は1月15日に開催されたため、成人を迎える選手が出場していた事例もあります。
2000年のハッピーマンデー制度導入に伴い、1月の第2月曜日(つまり、その年の1月8~14日までのうち月曜日に該当する日)に変更されました。
私的には、成人の日と言えば大雪のイメージがあります。
雪の中の成人式の映像や、共通一次試験に向かう学生達が雪による交通障害で往生している話をニュースで目や耳にした記憶が残っているんですよね。
今日は雨のようですね。雪に変わらない事を願います。
こんな日は、読書に励むのもいいかもしれません。
私の手元にあるのは、こんな本です。
住まいから
寒さ・暑さを取り除く
採暖から「暖房」、冷暴から「冷忘」へ
荒谷登 著
彰国社 刊
昨年のクリスマスイブ、サンタクロースからのプレゼントに戴きました。(ウソです・・・。)
FB友達の建築知識ビルダーズ編集長、木藤阿由子さまからご紹介戴き注文したところ、届いたのがこの日だっただけなんです・・・。
生憎、先に購入していた本(好きな小説家が書いたもの×3冊+歴史もの×1冊)が溜まっていたため、ようやく読み始める事が出来ました。
まだ読了していませんが、前評判通り中々良い本なのでご紹介したいと思います。
帯には
建築温熱環境のバイブルとあります。
気密化とは、密封することではなく開放化のための手段です。
あなたが望んでいるのは冷暴ですか、それとも冷忘ですか。
断熱の重要性から自然エネルギー利用、第一次産業の話題まで、哲学的な思考、独自の視点で語る。
なんて書かれています。
北海道からの発信のようですね。
私達が一般的に行っている『暖房』は、実は暖房ではありません。
開放型ストーブやこたつ・エアコン等を用いて、寒い部屋で体を暖めるために、使いたい時だけ点ける。
こうした暖房を難しい言葉でいえば、『局所間歇暖房』と言います。
それぞれの部屋で、時々暖房するという意味となります。
これを『採暖』ともいいます。暖を採るなんて言葉がありましたよね。手をたき火や暖炉にかざして・・・。
まさに、そんなイメージです。
「炬燵でうたた寝をすると、風邪をひく。」なんて言葉を聞いた事があるのではないでしょうか?
恒温動物である人間はある一定の体温を持っています。
体温が低くなりそうな時には、皮膚を縮みこめ体皮の面積を小さくし(鳥肌を立てた状態です。)、熱移動を少なくしようとします。
ブルブルと震える事で体温を上げようとする事もあります。
衣服や家も、体温低下から身を守るために身に付けた保身術なんだそうですよ。
また、体温が上がりそうな時には発汗し、気化熱による体温低下を図ります。
ですから暖かい部屋にいると発汗します。
汗をかいて、それが蒸発し、気化熱によって体表面の熱は下がります。
炬燵やストーブなどで体の一部が温められると、体はこの仕組みにより体温を下げようとします。
でも、こたつやストーブに当たっていない部分は冷たいままなんです。
人間の身体は、暖かい部分だけ汗をかき、冷たい部分だけ鳥肌を立てるなんて器用な事は出来ません。
体の一部は冷たいのに汗をかき、体温を下げようとする。こうした無茶な行いが風邪を引き起こす原因になるようですよ。
身体中を通る血管や心臓の事を考えても、血液が温かくなったり冷たくなったりする状況は良くないですよね。
これがヒートショックを引き起こすんです。
だから採暖は『暖暴』な訳です。ナルホド・・・。中々ですね。使わせていただきます。
では本来の『暖房』とはどんなものなんでしょうか?
難しい言葉で『全館連続暖房』と言います。
家中を24時間連続して暖めます。
「暖かいに決まってんじゃん!そんな事出来る訳ないよ。」
「えっ!そんなの省エネじゃないじゃん。」
「家中のエアコンが風がボーボー吹いているなんて、それこそ『暖暴』じゃないの?」
なんて方、多いと思います。
家中が暖かいなんて夢のようですよね。
でも、光熱費が心配・・・。
省エネでありながら、家中が暖かい。
うそのような話ですが、これを実現する為のキーワードのひとつが『気密化』です。
気密と言うと、潜水艦のように隙間を無くして外の世界と隔離するイメージがあるようですね。
自然とともにありたい。古くからそう思い、実践してきた我が国の大半の方には耐えられない行為のひとつが住まいの気密化なのかもしれません。
でも、『閉じる技術を持ち、必要に応じて開ける事が出来る』事と『閉じる技術を持たず、年中開けっ放し』な事は大きく違います。
住まいを開放した際に、その目的を効率良く果たすための方法が住まいの気密化なんですよね。
私も、『如何に気密化の必要性を理解してもらうか』に頭を悩ませている一人です。
難しい話や数値ではなく、感覚的に理解できる説明方法はないものかと暗中模索しています。
そのヒントがたくさん書かれた一冊だと思いますよ、この本は。
住まいの高断熱化を図る上で、気をつけなければならないのが『内部結露』でしょう。
それを防ぐ手立ても気密化です。
私は最近、単なる気密ではなく、『防湿・気密』と言う言葉をあえて使っています。
気密化と防湿化及び防風・防水・透湿はセットで考えなければなりません。
こうしたお話も、北海道ならではの事例を踏まえて出てくるのではないでしょうか?
先を読むのが楽しみな本ですね。
建築を志す学生さん、建築に携わる実務者の方々だけではなく、本当に良い家を建てたいと思っている皆様は
是非ご一読ください。
若干哲学的な話もありますが、読みやすく、わかりやすい内容になっています。
まさに建築温熱環境のバイブルですね。
木藤編集長、ご紹介いただきありがとうございました。
今年初めての『こんな本、見つけました!』いかがでしたか?
懲りずに、今年も続けたいと思います。
いつかは、アセットフォー図書館が開ければいいなぁー。
まずは、図書コーナーかな?
https://www.assetfor.co.jp
posted by Hoppy Red
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