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先日のブログの中に、カビの発するVOCという言葉が出てきます。
ご存知とは思いますが、『VOC』とは揮発性有機化合物の事。
常温で揮発し、人体に何らかの影響を及ぼす化学物質です。
カビが成長期に発するガスを『MVOC』と言うそうです。
微生物由来揮発性有機化合物、なんか凄い名前ですよね。
具体的には、どんな影響を与えるというのでしょうか?
『シックハウスの新たな問題』と題された記事を見つけました。
下記のページをご紹介します。
都合により、一部割愛させていただきました。
興味をお持ちの方は以下をご覧ください。↓
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/mvoc.html
室内に生育する細菌やカビ(真菌)などの微生物は、生きていくための増殖と代謝の過程において室内の有機物質を分解し、その副産物としてアルコール類やケトン類、カビ臭のもととなるジェオスミン等の化合物を生成します。
このように細菌やカビなどの微生物が介在して生成する揮発性有機化合物を総称して微生物由来揮発性有機化合物(Microbial Volatile Organic Compounds; MVOC)といいます。MVOCには表に示すような物質が知られています。
表.微生物由来揮発性有機化合物;MVOC | ||
1.アルコール類(10) | 2.ケトン類(8) | 3.その他(5) |
3-メチル-1-ブタノール 3-メチル-2-ブタノール 2-ペンタノール 3-オクタノール オクト-1-エン-3-オール オクト-2-エン-1-オール 1-ブタノール 2-メチル-1-プロパノール カルベオール テルピネオール |
3-メチルフラン ヘキサン-2-オン ヘプタン-2-オン オクタン-3-オン フェンコン ノナン-2-オン 2-ペンチルフラン 4-メチルヘプタン-3-オン |
ジェオスミン 2-メチルイソボルネオール(2-MIB) 二硫化ジメチル エチルイソブチレート ツジョプセン |
一日のうちの大部分を過ごす住まいの中でシックハウス問題が発生しました。
その原因として建築材料等から発生する揮発性有機化合物(VOC)が注目され、VOCの低減化に向けた技術開発や対策が進められたのが1990年代後半です。
その効果は室内空気中のホルムアルデヒド濃度の顕著な減少として現れています。
でも、人体への影響を懸念して使用量を抑えたVOCの中には、ホルムアルデヒドのように防腐・防カビ効果のある物質が含まれていたため、その低減化によって細菌やカビの増加という新たな問題が生じています。
さらに、それらが生成するMVOCによってもシックハウス症候群が発症することが分かってきました。
室内に生育する細菌やカビなどの微生物、なかでもカビは一般住宅の室内空気1m3中に数個から数千個が胞子の状態で浮遊しています。
これらは喘息やアレルギーの原因となることも周知の通りです。
また、カビなどの微生物が代謝の副産物として放散するMVOCにはジェオスミンのように特有の臭い(カビくさく土のような臭い)を持つ物質が多く、気中濃度の上昇につれて強い臭いを感じるとともに皮膚や目、のどが刺激されます。
皮膚や目、のどへの刺激はシックハウス症候群における典型的な症状であり、これまでの研究においても微生物汚染が発生した建物内で多く検出されるMVOC(2-メチル-1-プロパノール、二硫化ジメチル等)とシックハウス症候群との関係が報告されています。
難しい言葉がたくさん出ていて、わかりにくいですね。
でも、カビの出す物質が体に悪影響を及ぼすのは間違いないようです。
カビの繁殖する条件を今更挙げる必要はないでしょう。
室内に発生するカビは、生活者の工夫と努力で無くす事は可能です。
では、躯体の中に発生するそれを防ぐ事はできるのでしょうか?
残念ながら生活者に出来る事って少ないんですよね。
とにかく防湿・気密性能を高め、水蒸気を含んだ空気を壁や床・天井の中に侵入させない事が大切です。
生活者に出来る事と言えば、水蒸気の発生自体を少なくする事と、発生した水蒸気を外に排出する事くらいでしょうか。
その辺りの事は以前に書いたブログをご覧ください。
カビが繁殖する環境は、シロアリにとっても快適な環境です。
カビを餌とするダニを呼び寄せる事になるでしょう。
ダニの死骸や糞もアトピーの原因となります。
家・ご家族の健康にとっての悪循環が始まります。
負のスパイラルを断ち切るために、まずは結露を防ぎましょう。
posted by Asset Red
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