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『FPの家/T邸』
今日は瑕疵保険会社の配筋検査の日です。
配筋工事は完了しています。
現場で㈱日本住宅保証検査機構(JIO)の検査員を待つ間に、いつもの作業をしました。
こんな工具を使います。
その名も『ハンドマグネット』。
何に使うかわかりますか?
鉄筋を組む時に『結束線』と言われる細い針金を使う事があります。
一般的に鉄線が多いようですね。
コンクリートはアルカリ性ですから、その中に入ってしまう物は鉄筋と同じで錆をあまり気にしません。
でも、こんな時には注意が必要です。
写真は鉄筋と捨てコンクリートの間に落ちた結束線屑を撮ったものです。
おそらく、鉄筋同志を結束した後に鉄筋を組み直す必要があったのでしょう。
その時に切った結束線を拾い忘れたものと思われます。
こうした屑をそのままにしてコンクリートを打設すれば、まずい事になるかも・・・。
ご存知でしょうか?
鉄筋コンクリートの重要なチェックポイントに『かぶり厚さ』というものがあります。
鉄筋の外側からコンクリートまでの厚さが、その部位によって決められているのです。
基礎底盤であれば、捨コンの上端から鉄筋の一番下側までの寸法は60mm以上。
基礎の立上り外気側にあっては、コンクリート外側から鉄筋の一番外側までの寸法が40mm以上となっています。
こちらは立上りのかぶり厚さです。70mm確保されています。
こちらが耐圧盤のかぶり厚さ、70mm確保されています。
かぶり厚さの大きさは基礎の耐久性に大きく左右すると言われています。
それは、かぶり厚さが大きいほどコンクリートの中性化を遅らせる事が出来るからです。
中性化は外側から始まります。
ここに結束線屑が落ちていたら、結束線が錆びその錆びが鉄筋に回るかもしれません。
怖いですよね。
落ちた結束線や釘はきれいに拾う必要がある。
と言う事です。
そこで重宝するのが、ハンドマグネットです。
長い柄の先についた先端部が強力な磁石になっているので、これを近づけるだけで結束線屑や釘が付着します。
おまけに手元のレバーを引けば、簡単に磁石が離れ付着した結束線屑等が落ちるしくみになっています。
こんなに沢山取れました。
基礎屋さんだって、うっかりミスをする事があります。
2重チェックは必要だと思いますよ。
ようやく、検査員がやってきました。
図面を片手に鉄筋の配置・仕様を確認し、継手や定着長さ等を確認しています。
初めての検査員でしたが、随分と真面目な方のようですね。
丁寧に慎重に検査をしていただきました。
残念!
一か所だけ、指摘を頂きました。
耐圧盤のスペーサーブロックを1.0m間隔で配置しているんですが、配置に偏りがあったようです。
移動するように指示を受けてしまいました。
その場で直ぐ是正をして、無事合格です。
ここで是正ができないと、再検査になってしまいます。
是正写真の提出による条件付合格は一切認めてもらえません。
ホッとしました。
明日は、予定通り耐圧盤コンクリートの打設を行います。
寒くなるようですね。
posted by Assed Red
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