blog
昨日、日本橋カンファレンスセンターで行われた
『FP技術指導員認定講習会』
に参加してきました。
私自身も施工技術委員として企画に加わった今回の講習会。
世代交代が進む中、FPの家の特徴を改めて認識してもらおう!
をコンセプトにして、従来の施工方法を中心とした内容とは大幅に内容を変更してみました。
新規会員もいらっしゃいます。
創業者から次世代の方々に経営も移行し、FPの家が当たり前という環境の中で、FPの家の優位性を意識する事なく価格競争に巻き込まれている会員の話を聞くこともあります。
㈱上田住環境エネックの上田氏の2時間に及ぶレクチャーを、出席いただいた方々はどう感じたのでしょうか。
上図は、グラスウールにおける施工状況と断熱性能の関係を表した資料です。
厚さ100mmのグラスウールを正しく施工した際の断熱性能と、いい加減な施工をした際の断熱性能を比較したものですが、下段の相当厚さを見た方が判りやすいと思います。
断熱性能は、断熱材の性能と厚さで決まります。
より高い性能の断熱材をより厚く施工すれば、高い断熱性能を得る事が出来る訳です。
当然、一次エネルギー消費量の計算や外皮性能の計算は使われる断熱材の性能と厚さを考慮して計算されています。
でも、施工不良による断熱性の低下は全く考慮されていないんですよね。
「全ての現場において上図の2段目以降にあるような施工は、ほぼ行われていない。」
「一部の例外施工を考慮した計算など無意味だ。」
「100%の施工をすればいいだけでしょ。」
おそらく、こんな感じなんでしょうね。
でも、現実は写真の通りです。
まだまだ、現場の認識は
「断熱材なんて、入れればいいんだろう。」
「断熱材入れなんて、大工の仕事じゃないんだよ。」
「断熱材が邪魔で配管出来ないんだよね。」
という状況のようですよ・・・。
こうした建物では、断熱性能の欠如によるクレームも出始めているようですね。
サーモカメラの普及効果でしょうか。
建物完成後、カメラを覗くだけで断熱施工の不具合が判ってしまいます。
いままでは
「高断熱住宅って言ってたけど、こんな程度なのかなぁー。」
で済んでいた事も、こうした写真を見ることで『施工不良』が原因である事がわかってしまいます。
現在の所、断熱不足・壁内結露やこれに起因する腐朽菌・シロアリの被害は『瑕疵(施工不良による欠陥)』に該当しません。
でも近い将来、燃費性能も含めてこうした状況を瑕疵とみなされることになると思われます。
現場の施工者の良心や正しい知識に頼る事で担保される断熱システム
現場監理者が全ての断熱施工を確認する事が出来ないという現状を考えると、断熱材の選定を考える必要もあるのでは?
と私は思っています。
正しい施工をしていればいい訳でもありません。
施工してしばらくの間は問題がなくても、経年で断熱材が落下する事だってあるでしょう。
断熱材自体が収縮・劣化する事もあり得ます。
地震による変形で隙間が大きくなる事だって心配です。
そもそも、断熱施工とセットで考えなければならない『防湿・気密施工』対策の経年劣化は考えなくていいのでしょうか?
新築時の耐震性や断熱・気密性を長期に渡り維持させる事は、とても重要な事だと思います。
その為にも、断熱・気密を長期に渡り維持する事のできる断熱システムは必要です。
まさに『FPウレタン断熱パネル』の特徴がこれに当たる訳です。
透湿抵抗の高さも魅力ですよね。
高い施工精度による高い断熱・気密性能を確実に得る事が出来る。
しかも、『充填断熱工法』です。
外張り断熱工法のように、壁の中が火災時に炎の通り道になる事がありません。
付加断熱をしなくても、高い外皮性能を得る事が出来ます。
弊社の商圏では、この2点も大きい魅力です。
境界から壁面までの距離を500mm以上確保しなければならない為、壁の厚さは設計上重要です。
壁の厚さの中心が建物の中心線になりますから、付加断熱を行えば床面積の大きくなってしまいます。
柱の寸法で断熱材が納まり、かつ高性能な断熱材。
都心部には実に有効な断熱材だと思います。
FPの家の実大燃焼実験、行ってくれませんかね。
「発泡プラスチック系断熱材は火事に弱い。」
と言われる度に、忸怩たる思いにかられます。
壁内いっぱいに充填されたウレタンパネルは、繊維系断熱材や外張り断熱材に比べて絶対火事に強いと思うんですよね。
当然気密性能も影響すると思います。
耐震性の次は、是非お願いしますよ。FPコーポレーションの皆様!
まだまだ書き足らないところですが、この辺で筆を置きたいと思います。
上田さん、ありがとうございました。
posted by Assed Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分