屋根下地を作っています。

『FPの家 T邸』

朝一番、ホウ酸による防蟻処理を行いました。

この時すでに大工さんは、小屋組に登り屋根下地の施工を行っていました。

プレカット加工された屋根タルキを、桁のタルキ削りに付けられた墨に合わせて取り付けます。

弊社がつくるFPの家の標準的な屋根タルキの寸法は140mm×38mm。

これを455mm間隔に取付けます。

タルキの取付が終わったら、その間に『FP遮断パネル』を入れていきます。

上の写真はパネルを裏から撮ったもの、下の写真は上から撮ったものです。

455mm間隔に入れられた巾38mmのタルキ間寸法は417mmです。

ここに入れるパネルの巾は415mm、2mmだけクリアランスがとってあります。

この隙間はきちんと塞ぎますからご安心を!

今度の写真はパネルの小口から撮ったものとなります。

高さ140mmのタルキの下端に厚さ105mmのパネルの下端を合わせて取り付けます。

そして上に貼られた『シルバーバット』と呼ばれる遮熱通気層を起こします。

この辺で、屋根パネルの説明をしたいと思います。

この通気層はアルミクラフト紙で出来ています。

野地板とパネルの間に設けられた2層(合計厚さ35mm)の通気層は、屋根の排熱をスムーズにすると共に

野地板に含まれた水分を乾燥させる効果もあるんです。

最近よく耳にするこんな話がありますよね。

「外壁には、通気層があります。」

「この通気層が、躯体から透湿防水シートを通じて排出された水蒸気を軒裏換気口や小屋裏換気口まで運んでくれます。」

「室内側で防湿・気密シートなどを施工し、壁内部への水蒸気の進入を防いでいても、入ってくる水蒸気に対する有効な対策ですよね。」

「これが、内部結露を防ぐ通気層工法です。」

「でも、屋根には通気層がありませんよね。」

「防水紙はありますが、外壁とは違い水蒸気は通しません。」

「これでいいのでしょうか?」

どう思いますか?

今まで当たり前に行われてきた施工方法ですが、最近の情報を見聞きしていると・・・。

間違った施工方法だったようですね。

屋根の防水紙の内側に籠った水蒸気は野地板をふやかし、腐らせてしまう事例が多くあるようですよ。

でも、FP遮断パネルであれば大丈夫です。

野地板の裏側にある通気層がうまく水蒸気を排出してくれます。

おまけに、70℃を超えると言われる『真夏の高温』も外気温度と同じ程度まで下げてくれるんです。

真冬の断熱性能の高さもバッチリですが、夏の暑さ対策もバッチリなんてなんて・・・。

お得だと思いませんか。

これも、ウレタン断熱材と遮熱通気層のお蔭なんですよね。

以前の屋根パネルは140mmの厚さを選ぶ事が出来たそうです。

厚さ140mmの硬質ウレタンと言えば、厚さ260mmのグラスウール(16k)に相当します。

これって凄いと思いませんか。

でも、敢えて厚さを105mmに抑えて厚さ35mmの遮熱通気層を設けたのは夏の暑さ対策です。

ちなみに、厚さ105mmの硬質ウレタンは厚さ200mmのグラスウール(16k)に相当します。

また同じウレタン同志で比較するならば、吹付ウレタンは150mmに相当します。

以前のブログに書きましたが、遮熱通気層の上は目玉焼きが焼けるほどの熱さなのにパネルの下の暑さはそれほど気にならないんです。

冬に夏の話をしても仕方ないですよね。

屋根パネルにはもうひとつメリットがあります。

通常の断熱材と異なり、FPパネルは4周全てに木枠があります。

だから写真のように、断熱材が落ちる事なんてあり得ません。

なぜなら、全てのパネルを木枠にビスを留め付けて固定しているからです。

またポリオールとイソシアネートの2成分を混合し、25tもの圧力を掛けて硬化・発泡されたパネルは発泡圧力+自己接着力により安定した品質を維持する事が出来ます。

硬質ウレタンフォームには、他の断熱材料にはない自己接着性という優れた特長があります。

これは、接着剤を使わなくとも金属・合板・コンクリート等の対象物表面に直接発泡することにより、対象物に強く接着した断熱層をつくることが出来るということです。 

 ですから、他の断熱材のような不具合も発生しにくいんです。

さすがに毎回という訳にもいきませんが、こんな話をしばらく続けたいと思います。

 

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posted by Assed Red

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