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屋根の断熱施工について書きたいと思います。
写真は、母屋および棟木と言われる横架材に屋根タルキを掛けた様子を撮ったものです。
弊社の場合は、140mm×38mmの断面寸法のものを採用するケースが多くなっています。
桁と屋根タルキは写真のような金物で緊結し、風などによる煽りを防止しています。
写真は、寄棟部分を撮ったもの。
190mm×38mmの断面寸法の屋根タルキを2枚重ね、隅木にしています。
屋根タルキの間に断熱材を充填するか、外側に張れば屋根断熱となり、タルキの下(天井面)に充填すれば天井断熱となります。
母屋下がりが多く、勾配天井にするケースが多いのも弊社の特徴です。
屋根断熱を採用する事が多いですね。
屋根タルキ間に充填された断熱材の様子を撮ってみました。
裏から見ると、こんな感じです。
厚さ105mm×巾415mmの木枠付硬質ウレタンフォーム断熱材をタルキ間に入れ、木ネジで木枠とタルキを固定します。
木枠付断熱材を『FP遮断パネル』といいますが、これが『FPの家』の遮熱・断熱性を確保するための必需品なんです。
熱伝導率は0.024W/㎡Kですから、熱抵抗値(R値)は4.37となります。
これは、グラスウール16Kで言えばおよそ200mmの厚さに相当します。
また現場発泡ウレタンと比べて、独立気泡が多く水蒸気や水を通しにくい。
高密度で発泡されたウレタンは安定した品質であり、木枠と硬質ウレタンの接着性が高いのも特長です。
経年による収縮・変形・破損などの性能劣化も少なく、気密・断熱性能が低下しないことを売りとしています。
先程さらっと流してしまいましたが、木枠付の断熱材であり木ネジで屋根タルキに固定する事に意味があるんです。
一般的な断熱材は、タルキ間に嵌め込んでテープで留めたり当て板で支えたりする事が多いようですね。
でもこうした施工方法では、長い間にテープが剥がれたり、収縮して隙間ができ落下する事もあるようですよ。
断熱材とタルキに隙間があったら、気密性能が落ちてしまいます。
木枠とタルキを木ネジでしっかり留める事で、初めて長期に渡り断熱・気密性能を維持する事ができる訳です。
まだまだ優れた特徴はあります。
断熱材の上に貼られたピカピカ光るアルミクラフト紙をリフトアップすれば、遮熱通気層の出来上がりです。
断熱材とアルミクラフト紙の間に通気層が出来るんです。
この上に野地合板を施工すると、写真のように野地合板の下にも通気層が出来るんです。
つまり、断熱材と野地板の間に2層の遮熱通気層が出来るしくみになっているんです。
屋根の上の温度は70~80℃にもなるそうです。
FP遮断パネルを使えば、公共機関における試験の結果では、70℃まで上昇した屋根の温度を31℃まで下げる事が出来たそうです。
目玉焼きが出来る屋根温度でも、FP遮断パネルを採用していれば大丈夫!
写真のような、屋根の頭頂部は熱橋になりやすい部分です。
現場発泡ウレタンをしっかりと充填し、熱橋部分を徹底的になくす工夫をしています。
この上に野地合板を取付ければ、屋根下地は完成です。
屋根断熱って、色々と面倒な施工を行っている割に皆様のお目にかかる機会が少ないんですよね。
という事で、少し念入りに説明させていただきました。
posted by Assed Red
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