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GW休暇も6日目。
先日、我が家のお手製フェンスの塗装をしました。
家を建てた際に、ホームセンターで購入した安い2×4材を使って作ったフェンスです。
年に1度くらいのペースで塗り替えていたのですが、最近はさぼっていました。
当初はきれいだったSPF材も、すっかり変色してしまいました。
薄汚れたグレーに近い色です。
よく見ると、細かいヒビ割れも多数あります。
雨・風・太陽光に晒され続け、7年も経過すれば仕方ないですよね。
そもそも木材の変色って、なぜ起きるのでしょうか?
そう思い、調べてみました。
木材に色の変化をもたらす最も大きな要因は『光』なんだそうです。
光は遮断することができないため、必ずその影響が現れてきます。
光にはさまざまな波長があり、特に紫外線の影響が強いんだとか。
木材成分の化学結合を切ってしまいます。
木材の成分のなかで最も光に敏感なのはリグニンと抽出成分。
これらの成分が紫外線などの光を吸収して、分解し・変性していく過程で木材の色も変化します。
光による色の変化は、樹種によって異なり、色が濃くなっていくもの、反対にあせていくものなど様々あります。
例えば、ヒノキやパイン系は飴色に変化し、アメリカンブラックチェリー、ウォールナットなどは、その色合いにどんどん深みが増していきます。
また、チークに見られる黒い筋は時間が経つにつれ、薄くなり、色の濃淡が少なくなってきます。
さらに、熱処理をした木材は、色が明るくなってきます。
このように光の影響は甚大ですが、その影響がおよぶ範囲は木の表面に限られます。
激しく色が変化するのは表面から約0.2mmの深さまで。
つまり、表面を削ってしまえば、またもとの色が現れてきます。
それが他の材料とは異なる無垢の木材の強みです。
どうやら、これには該当しないようですね。
初期の頃は、このような変色もあったのでしょうが、現在の変色の仕方とは異なります。
屋外で木材を使用するとどんな樹種でもすべてシルバーグレーに変色します。
屋外は太陽光(特に紫外線)の影響が強く、前項に紹介したように色が濃くなったり、薄くなったりするのではないかと思われがちですが、そうではありません。
その原因は雨なんです。
光によって分解されたリグニンなどの変色物質は、水に溶けやすく、雨などに晒されると流れ出てしまいます。
そうすると、脱色されたようなシルバーグレー色になってしまうんです。
分解され流れ出てしまうリグニンとは、木材の骨格を形成しているセルロースを補強する役割を担っている部分です。
リグニンが光分解して生じた物質が雨に流されてしまうと、支えを失った木材繊維は表面から剥がれ落ち、粗い状態になります。
そして、より深い部分まで紫外線の侵入を許し光劣化をさらに引き起こし、風化していくというわけです。
どうやら、こちらに該当するようですね。
以前に木材腐朽菌の研究機関にお邪魔した際に、研究員の方から聞いた事を思い出しました。
セルロースは白いんだそうです。
リグニンなどが溶脱する事で、木材の色は最終的に白くなるそうです。
でも、大抵は大気中の地利埃が表面に沈着してグレー色になるんだとか・・・。
なるほど・・・。
写真はイペ材を使ったウッドデッキの変色の様子です。
イペ材やセランカンバツ材のように、硬く耐久性が高い木材は風化のスピードが遅いと言われています。
外部に使用する場合は、高価でも耐久性の高い木材を選んだ方が良いようですね。
でも私のように、既に安い材料を使ってしまった場合は塗装に頼るしかありません。
塗装の効果はどうなんでしょうか?
光による色の変化をさらに加速させるものが、オイルやウレタンなどによる塗装なんだそうです。
オイル塗装の場合、オイル自体が酸化重合し濃色に変化します。
そのためオイル仕上げをした木材は、木材の色の変化との相乗効果で、より色が変化するんです。
オイルフィニッシュのアンティーク家具に色が濃いものが多いのはそのためです。
また、ウレタン塗装の場合も、含有成分が紫外線の影響で黄色に変色しやすい傾向があります。
えっ!塗装はダメなの・・・。
色の変化を完全に阻止する方法はありません。
でも、酸化チタンを配合したワックスを使用することで、変化のスピードを抑制することができるようですね。
またコーティング系のウレタン塗装のなかにも、紫外線を吸収する物質を含んでいるものであれば、変色を抑える効果が期待できます。
これって、紫外線対策ですよね。
雨対策によるグレー色への変色は、木材が濡れないようにするしかないようですね。
まめに塗装するしかないのか・・・。
オイルでローラーを浸し、木材の上をコロコロする事3時間弱。
天気が良い日に行えば、気分転換にもなります。
暑過ぎず寒過ぎない季節を選べば、それほど大変でもありません。
良い暇つぶしになるかも・・・。
毎年GWは塗装の日にしようかな?
アルミフェンスはお手入れ不要で楽ちんですが、経年劣化でみすぼらしくなるのが嫌いです。
その点、木材は風情とか味といわれるものがあると思うんです。
少しでも、長持ちするように
もう少し、手をかけてあげようと思いました。
posted by Hoppy Red
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