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『ナイトパージ』という言葉をご存知でしょうか?
一般に夏期に夜間の外気を導入して、昼間に躯体に蓄えられた熱を排除し、翌朝の冷房の立ち上りをよくする方法です。
蒸し暑い日でも、夜になると涼しくなる日ってありますよね。
そんな夏の日の、外気温と室温のグラフです。
このグラフによれば、13時から21時の間は外のほうが暑く、それ以外の時間帯は室内のほうが暑いことが分かります。
部屋の中の方が暑い時間帯は、外気を家の中に取り込めば良い訳です。
これを『ナイトパージ』と言います。
上手にナイトパージすることが出来れば、室内の温度を下げることが出来ます。
建物の外皮性能が高ければ、昼間の日射を避けることでエアコンの使用を減らすことが可能でしょう。
ただし、外気の湿度が高い時は避ける事をお勧めします。
せっかくエアコンで除湿された室内の空気も外気に含まれる水蒸気の影響で高湿なものに変わってしまいます。
こうなると、昼間の通風と同様に快適さを失う事になりかねません。
エアコンは室温を下げるためだけに電力を消費する訳ではありません。
空気中の湿気を除くためにもかなりの電力を消費しているんです。
室温が低くても、湿度が高ければ快適とは言えませんし・・・。
一般的な冷房設定温度26℃・27℃・28℃について、PPD(不満者率)が10%を超えない快適な範囲で許容できる上限の相対湿度は、それぞれ70%・50%・20%になるそうです。
東京の8月の年最高気温期間平均は30.8℃、絶対湿度は56.5%です。
これを先述の
28℃/20%
27℃/50%
26℃/70%
で計算すると、外気から除去すべき熱負荷はそれぞれ31.3kj/15.8kj/7.6kjとなります。
つまり湿度が高い方が極端に熱を除去するための消費電力が必要になる訳です。
日本の夏はジメジメしています。
せっかくのナイトパージも、チャンスを見極めなければ快適とは程遠い環境をつくることになりかねません。
常に外気温度と外気湿度を把握する必要があるんです。
温湿度計を窓の外にぶら下げましょう。
寝苦しい夜が間もなくやってきます。
エアコンとナイトパージをうまく活用して、省エネで健康・快適な生活をお過ごしください。
posted by Hoppy Red
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