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日本において最も使用されている断熱材はグラスウールです。
無機繊維系断熱材に分類されます。
調湿性も無いし、それほど断熱性能が高い訳ではありません。
安価だから?
最も早い段階で商品化されたから?
軽くて施工が容易だと思っている人が多い?
住宅用のパッケージとしては、袋入りのものと裸のものがあります。
裸のものは、室内の湿気が壁の中に入り込むのを防ぐために、防湿気密シートを貼る必要があります。
袋入りのものは袋の室内側が防湿層になっているので、袋の耳を柱・間柱や枠組みの見付け面にステープルで正しく留めることにより、室内の湿気が壁の中に入り込むのを防ぐことができるようです。
なお日本国外では袋入りのものは流通していませんし、寒冷地における使用例も極めて少ないと聞いています。
私自身、施工性向上の為に品質を損なう恐れのある袋入り製品をメインに製造・販売しているメーカーやそれを使用するユーザーの姿勢には、甚だ疑問を持っています。
防湿・気密や断熱欠損の無い施工を実現するには、正しい知識と大変な技術が必要です。
それらを有していない施工者や監理者による施工は、非常に危険であることを消費者の方にも知って戴きたいと思います。
昨今、問題視されている『内部結露』の映像を見れば一目瞭然だと思います。
脱線しちゃいました。
話を戻したいと思います。
グラスウールの原料は、ガラスや家庭から廃品として出るビンなどのガラス類です。
ガラスの溶融温度は約1100℃ですが、これを1300℃くらいで溶かし遠心分離機で空中に放り出します。
すると溶けたガラスはごく細いファイバー状になり、空気抵抗を受けて数センチの長さに切れて落下します。
その落下したファイバーに『結合剤(バインダー)』のシャワーが降り注がれ、ベルトコンベアーの上に落ちます。
これが一定の厚みに積層したら切断する。
大まかに言えば、これがグラスウールの製造工程です。
溶けたガラスが極細のファイバー状になるあたりは、ザラメから綿菓子が出来る様子を思い出していただくと想像しやすいかもしれませんね。
その成分は、グラスウールの原料となるガラス繊維が90%以上。
結合剤のフェノール樹脂が10%以内になっています。
問題は、シャワーで吹き付ける樹脂系の結合剤だと思います。
グラスウールをバーナーで燃やすと10秒ほどで溶けて穴が開きます。
この時猛烈な化学臭が出ますが、これが結合剤が燃える臭いです。
グラスウールの断熱性は、繊維中の動かない空気に由来します。
常に空気がそこにある訳です。
ガラス繊維は燃えないけど、結合剤は燃えます。
火が燃えるためには空気が必要ですが、グラスウールの中には常に空気が存在しています。
断熱材を覆う袋や防湿気密シートだって、簡単に燃えてしまいます。
『火に強い』イメージがあるグラスウールですが、実際に燃やしてみると色々問題がありそうです。
『火に弱い』イメージが強い硬質ウレタンフォームに、バーナーの火を近づけてみるとやはり燃えてしまいます。
でもバーナーの火を離せば、火はすぐに消えてしまいます。
硬質ウレタンフォームの中には空気がありませんから。
ただし、外張り断熱や壁の中に空気層を作った構造はいけません。
空気の層が火の通り道になってしまいます。
燃焼時時、有害なガスが出ることはありません。
安心してください。
FPの家の壁に空気の通る隙間はありません。
硬質ウレタンフォームで出来たパネルのメリットをご確認ください。
本日10時から
FPの家 T邸にて
構造現場見学会を実施します。
社員一同、現地にてお待ちしています。
posted by Asset Red
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東武東上線 東武練馬駅下車5分