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昨日は、思ったよりも暑かったですね。
板橋の気温は27℃。
汗まみれの見学会となりました。
『FPの家 T邸』
準防火地域内11坪の狭小地に建つ、延べ床面積17坪あまりの木造3階建てです。
南面道路に面する建物の間口はおよそ3.1m。
奥行はおよそ7.4m。
北側斜線・道路斜線・高度地区斜線を掻い潜り、容積率は160%に対して155.13%になっています。
4m道路に面した現場入口に登り旗を立ててアピール。
会場のセッティングは、こんな感じでした。
『ウレタン迷路』を行うブースです。
所々に敢えて施工途中の部分を残し、『NG施工』としてアピールしてみました。
北海道仕様の弊社施工と、一般的な施工の違いを理解してもらえたかなぁー。
毎度毎度の『住宅燃費』の表示です。
車の性能は燃費でわかります。
でも住宅の性能はなんで判断すれば良いのでしょうか?
UA値?
η値?
すまいの燃費をご存知ですか?
現場は、こんな感じです。
写真を見ると、なんとなく広く見えますかね。
ウレタン迷路スタートです。
まずは、ウレタンについてのレクチャーが行われます。
日常生活の中に溶け込んでいるウレタン製品の数々。
台所スポンジ・低反発枕・車のバンパー等々。
でも製法・品質により、その性能は大きく異なります。
100倍発泡と言われる『現場発泡ウレタン』との違いや、『硬質ウレタン』と『軟質ウレタン』の違い等々。
ためになるけど少し退屈な話の後に、いよいよウレタンの発泡実演開始です。
木枠で作られた迷路状のパネルです。
片側が透明になっていて、ウレタンが発泡する様子を見ることができます。
写真は右側の注入口にウレタンの原液を注いだ直後を撮ったものです。
ポリウォールとイソシアネートの2液をペットボトルに注ぎ、攪拌したものが原液となります。
原液は、空気中の水蒸気と反応して発泡を開始。
下からどんどんと迷路を上に登ってきます。
パネル上部に開いた孔からウレタンが吹きだせばゴールなんですが・・・。
残念!
ゴールならず・・・。
2液を混ぜる際にボトルを上下に振る必要があります。
混ぜ過ぎると反応が良すぎて、上から勢いよく吹出してしまいます。
以前、吹出したウレタンがお客様の上に降りかかる事がありました。
それ以降、担当者もおっかなびっくりなんです。
ついつい、振りが小さくなり攪拌が少なくなる。
反対に、降り過ぎるとボトルの中で反応が始まってしまい注入口にうまく入らなくなります。
今回は後者でした。
工場で、温度や湿度を管理しながら行うウレタン発泡と違い、現場発泡は担当者の経験とカンが重要です。
湿度や温度が違えば、吹き方を変えなければなりません。
ウレタンはスキンと言われる表面の硬い部分が大事なんです。
この部分は透湿性も低く丈夫です。
いわば食パンの耳のようなもの。
サンドイッチ用のパンのように耳を落としてしまうと、そこから水蒸気が侵入します。
防湿シートを施工すれば問題ありませんが、大抵はシート施工を行いません。
施工基準書には、原則防湿シートの施工を行うように書かれているんですけど・・・。
だから、余計に吹いて壁厚さよりも厚くならないように吹こうとします。
カットするのも面倒だし、薄く吹いた方が安いし・・・。
原料を減らして、発泡倍率を高め、コストダウンを図る業者もいるとか・・・。
発泡したウレタンは迷路の上に行くほど密度が薄くなります。
独立気泡ではなく、連続気泡になってしまいます。
専門業者が行う現場発泡も同様です。
こうしたウレタンは断熱性が低く透湿性の高いのが特徴です。
工場であれば25トンの圧力を掛け、密度の均一な高性能パネルを製作できるのに・・・。
レクチャーを聞き、発泡実演を見たお客様は仰いました。
「だから高いんだ!」
「ええ、そうなんです。」
「原液を持ってきて、発泡させるよりもカサが大きく運送費も高くつきます。」
「木枠をつくり、そこにウレタンを充填することで高い精度を保つことが出来ていますが、その分製作費も高くなります。」
「でも、その分耐震性能も高まりますし、燃費も向上します。」
「壁の中で施工不良を起こしているかも?なんて不安も無くなります。」
工場で製作された高性能・高精度パネルを活かす為の施工も見て戴きました。
工事途中の現場です。
当然冷房はありません。
朝一番玄関を開けた時、現場はムツとした暖気が充満していました。
早速窓を開け、わずかな採風を試み、サーキュレーターで風を送りました。
少しでも、涼しく見学していただきたい。
女性スタッフの配慮でした。
そこに、2階から工事用の階段を下りてきたご主人の一言です。
「こんなに涼しいとは思わなかった。」
「びっくりです。」
冷暖房に頼ることなく健康・快適な生活を送ることが出来る、FPの家自体の性能を体感していただけたようです。
日射遮蔽がうまくいっているんでしょうね。
良かった・・・。
私道のドン突き、ご近所の方くらいしか認知されていないようです。
ご近所の方や近くの弊社OB様が目立ちましたが、打合せ中の方にも来ていただけました。
お施主さまと親類の方にもご体感いただけました。
施工中の様子をご確認いただき、良かったと思います。
竣工後、快適な空間を感じて戴き、その理由が今回確認した施工にある事を納得していただければと思います。
会場をご提供頂いたT様
休日にも関わらず参加・応援してくれたFPCのO氏
ありがとうございました。
そして、暑い中足を運んで頂いた皆様
ありがとうございました。
完成現場見学会も、是非ご参加ください。
狭小地に建つ、準耐火木造3階建ての快適さを体感することができると思います。
posted by Asset Red
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