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世界の樹脂窓の普及率はどの位だと思いますか?
アメリカは67%
ドイツは60%
イギリスは66%
フランスは69%
韓国は80%
中国は22%
そして日本は15%となっています。
窓の性能基準も随分と違うようですよ。
例えば
ドイツは全土で熱貫流率≦1.30
中国は厳寒地区で熱貫流率≦1.60~2.30/寒冷地区で≦2.00~2.50/夏暑冬冷地区で≦2.50~2.80
アメリカは北部地区で熱貫流率≦1.70/中北部地区で≦1.82/中南部地区で≦1.99/南部地区で≦3.41
そして日本は1・2・3地区で熱貫流率≦2.33/4地区で≦3.49/5・6・7地区で≦4.65となっています。
やはり日本は、断熱後進国のようですね。残念・・・。
写真は氷水を入れたコップを部屋の中に置いてサーモカメラで撮影したもの。
アルミコップは冷えやすいので、表面に結露が出来ます。
でも樹脂や木のコップは結露が出来にくく、熱を伝えにくいことがわかります。
樹脂窓の優れた断熱性がよくわかる写真です。
冬の外気温度が0℃になること、ありますよね。
室内温度が20℃であれば、アルミサッシは結露することになります。
でも、樹脂サッシや木製サッシは結露しません。
だから、世界のスタンダードは樹脂窓なんですね。
「樹脂って耐久性低いんじゃないの?」
樹脂素材にも様々なものがあります。
バケツや洗濯ハサミなど、家庭で日常的に使われている製品はポリプロピレン(PP)製が多くなっています。
これらに含まれた可塑剤は年月を経て放散し、白く退色し脆くなります。耐久性が低いのが特徴です。
でも樹脂窓や水道管に使われているのは塩化ビニール(PVC)。耐久性が高く経年劣化に強いのが特長です。
樹脂窓の場合は、紫外線に強いアクリル積層を行っているため耐候性も高くなっています。
ご存知でしょうか?
世界の国々ではあまり使われていないのに、日本では良く使われている窓があります。
そう、アルミと樹脂の複合窓(複合窓)です、
室外側はアルミ製、室内側は樹脂製となっています。
冷たい外気に触れたアルミフレームは冷たくなります。
でも室内側は樹脂製なので、室内の暖かさはフレームには伝わりません。
つまり結露が発生しにくい構造になっている訳です。
風雨や日光に晒される部分には、樹脂よりもさらに耐久性・耐候性が高いアルミが使われています。
樹脂窓よりも廉価。
でも、断熱性能は樹脂窓の方が高いようです。
なるほど、良いことづくめですね。
でも、先日のセミナーではこんな事を言っていました。
複合窓の場合、躯体に取付けるフィン(ひれ)はアルミ製です。
フィンが取り付けられる躯体は室内熱により暖かくなっています。
ここに外気で冷たくなったフィンが触れれば結露が発生します。
また窓廻りの隙間でも同様に結露が発生しています。
クロス表面やフレーム・ガラスについた水滴は拭けばいいですが、こうした水滴を拭く事はできません。
結果カビ・ダニの温床となり、健康被害を招くでしょう。
木材腐朽菌やシロアリの繁殖を招き、躯体の寿命を短くするかも・・・。
開口部廻りの断熱補強および防湿・気密施工は重要ですが、複合窓を採用する時はより重要となります。
また、水蒸気を外に排出するための防風・通気層も大切です。
ていねいにしっかり行わないと、上記発表の通りになりかねません。
こうした施工に自信のない方は、樹脂窓を使った方が間違いないでしょう。
コストを下げようとして複合窓を使ったのに、結露による被害を蒙り、修理費用にそれ以上の費用をかけてしまう・・・。
こんな事になりかねません。
ここ数年、徐々に樹脂窓が普及しているようですね。
値段が下がり、もっと使いやすくなることを願います。
もっとも、樹脂窓を採用して上がったコストは光熱費という形で確実に返ってくるんですよね。
それを知らない設計者・施工者・消費者がまだまだ多いだけなんです。
もっと、知ってもらわないといけませんね。
posted by Asset Red
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