住宅の気密性能と自然換気量

建物の内外に温度差がある場合、暖かい室内空気は外気よりも軽い為、建物の上方の隙間から逃げようとします。

この時、冷たい外気は下方の隙間から侵入してきます。

つまり暖かい室内空気のドラフト効果(煙突効果)によって、換気が行われることになります。

この温度差による換気量は、内外温度差と隙間量(気密性能)が関係し、相当隙間面積(C値)が小さく気密性能が高い住宅ほど少なくなります。

内外温度差30℃時では、C値1.0㎠/㎡の場合はおよそ0.1回/hの換気量になっているそうですよ。

但しこれは第3種換気で給気口を全開にし、換気を停止した場合に限ります。

(第1種換気であれば、運転していても停止していても同様の結果になります。)

また内外温度差が小さくなってくると、温度差換気量は少なくなります。

しかしながら、第3種換気装置を稼働し室内が1mmAg位の負圧になっている時には通常の2階建て住宅で計算してみると、おおよそ内外温度差94.3℃までは温度差換気は行われません。

つまり、実際には温度差換気は起こらないと考えて良いことになります。

風力による換気はどうでしょうか?

私達が実際に暮らしているところは無風状態の時が少なく、風の存在を無視することは出来ません。

風の強い日は、温度差換気以外に風の影響による換気量(風力換気量)が増える訳です。

風力換気量も温度差換気量と同様に、住宅の気密性能と風速によって異なります。

 

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