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建物の床面積1.0㎡当たりの隙間面積を『相当隙間面積(C値)』と言います。
建物内外の圧力差が9.8パスカルの時に建物を通過する風の量から、その建物の『総隙間面積』を求め、延床面積で割った値です。
工事中に生じる建物の隙間のことで、機械を使って測定しないとわかりません。
C値は小さい程、隙間風が入らず漏気によるエネルギーロスも少なくなります。
その重要性は、過去にもたくさん書かせていただきました。
今回は省略させていただきます。
次のデーターをごらんください。
1990年代以前の建物には、C値が5.0㎠/㎡を超えているものもありました。
でも1995年当時の北海道で気密施工を行った建物を調べてみると、C値5.0㎠/㎡(中心域2.3㎠/㎡程度)まで向上しているのがわかります。
床や外壁に構造用合板を捨て張りしている現在の建物のC値は2.0㎠/㎡程度とも言われています。
この話は、ちょっと眉唾ものだと思っていますが・・・。
ところで、C値は時間的にどう変化するのでしょうか?
すごく気になりますよね。
ある研究機関の調査によると、次のデーターのように1~2年後に2倍程度まで大きくなるそうです。
でも、それ以降はあまり変化しないそうです。
数値変化の原因は木材の乾燥と、窓やドアの摩擦によるパッキン劣化が考えられます。
FPの家で築後1~14年の物件×50棟のC値を追跡調査した結果は以下の通りです。
新築時の平均C値・・・0.48㎠/㎡
経年時の平均C値・・・0.78㎠/㎡
2倍まではいってないようです。
でも、それなりに大きくなっていますね。
パネルと木部の隙間は気密テープの効果で増えていないと思います。
でも、木部同志の隙間は大きくなっているんでしょうね。
弊社では既に行っていますが、継手や仕口部分のテープ処理の徹底が必要です。
残念ながらサッシのパッキン劣化は、一般的な住宅と変わりありません。
こればかりは、サッシメーカーの劣化性能アップに期待するしかありません。
C値は経年変化で大きくなります。
「やったぁー!2.0㎠/㎡を切ったゾー。」
なんて喜んでいても、2年後には4.0㎠/㎡を超えているかも知れません。
個人的見解として、C値の基準は0.6㎠/㎡以下にする必要があります。
理由は別の機会にしたいと思います。
(過去のブログでも書いていますが、探すのは大変だと思います。)
2倍になるのがわかっているならば、初期値を0.3㎠/㎡以下にするべきだと思います。
弊社がC値0.3㎠/㎡以下に拘るのは、こんな理由があるんです。
posted by Asset Red
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