弊社近くのリフォーム工事の話です。
現場発泡ウレタンを施工した部分の、防湿施工を行っています。
今回採用したのは『スーパーポリシート』という気密・防湿シート。
耐久性アップのために、熱劣化・紫外線劣化を防ぐ酸化防止剤が配合されているポリエチレンシートです。
防湿層は内部結露の防止のために、壁体内への水蒸気の流入を抑える役目を持っています。
断熱材として透湿抵抗の小さい素材を施工する場合には必ず設けなければなりません。
防湿層の施工が必要な『透湿抵抗の小さな断熱材』とは、以下ものを言います。
①繊維系断熱材・・・グラスウール・ロックウール・セルローズファイバー等。
②プラスチック系断熱材・・・吹付硬質ウレタンフォームのうち、JIS A9526(建築物断熱用吹付硬質ウレタンフォーム)A種3に該当するもの。
フェノールォームのうち、JIS A9511(発泡プラスチック保温材)A種フェノールフォーム3種2号に該当するもの。
なお、繊維系断熱材に付属している『付属防湿フィルム』はその製品により使われている防湿材がこれに該当しない場合があります。
充分な確認が必要です。
以下にJIS A6930の規格と、今回採用したシートのデーターを示します。
なんでも良いという訳ではありません。
キチンと必要性能を確保できるものを選定したいものです。
今回は0.2mm×1100mm×50mのタイプと
0.2mm×2100mm×50mのタイプ2種類を使いました。
天井には、2100mmタイプを使います。
継手が少なく、開口部も無いため作業効率が上がります。
シートの継手は必ず木下地の上で重ね代を充分に確保するむこと。
また、その上には必ず乾燥木材もしくは石膏ボードを用いて抑える必要があります。
ステップルによる留め付け部分にも、気密テープを貼るようにしましょう。
天井に張ったシートの上に石膏ボードを張った様子です。
配線の廻りみも、丁寧な気密処理が求められるのは言うまでもありません。
薄いタイプの安価な気密シートもあるようですが、弊社では施工性と防湿性を考え最低0.2mm以上の物を採用しています。
壁には1100mmタイプを使いました。
巾が狭いため取り回しが楽だし、重ね代を考慮した寸法になっているのも省施工につながります。
防湿シートを施工する上で注意しなくてはならない事がありす。
とにかく連続して張る事。切れ目を作ってはいけません。
内装材にビニールクロスを採用すれば、それなりに水蒸気の侵入を防いでくれます。
でも、クロスが乾燥して隙間が開けばそこから侵入してしまいます。
コンセントの隙間からの侵入だってあります。
あくまでも、『内装材による防湿・気密は当てにしない』のが原則です。
ビニールクロスと紙クロス・布クロスの透湿性を示した図を上に挙げてみました。
この図を見ると、かなりの防湿性があるのは確かですよね。
でも、継ぎ目がない訳ではありません。
過度の期待は後悔に繋がると思います・・・。
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