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涼しくて、快適な一日でしたね。
練馬・板橋では、日中26℃/47%(なんと、絶対湿度9.9g/㎏DA)という夏とは思えない状態でした。
よりによって、熊谷に行く日がこんなに快適だとは・・・。
間もなく既存建物の解体が始まる『FPの家K邸』で、採用が決まっている『魔法のトンネル』。
電気式ヒートポンプを利用した冷温水式の冷暖房補助装置です。
今回はこれを第1種換気システム(全熱交換タイプ)の給気側に接続し、熱交換器で結露させる事で除湿を行います。
また、除湿の必要のない冬季は温水を1階と2階の間(階間部)に配置した樹脂管に通すことで輻射暖房も行うという新しい試み。
「施工例を見てみたい。」
という、Kさまからのご要望で今回の熊谷行きが決まったんです。
せっかく魔法のトンネルを体感できるんですから、蒸し暑い日が一番ですよね。
それなのに・・・。
待ち合わせの熊谷駅で顔を合わせたKさまも
「生憎の天気ですね・・・。」
なんとも残念そうな顔をしていました。
駅で出迎えてくれた、ラグビーボールに乗った少年?像です。
熊谷駅ではスプリンクラーからの散水を行っていましたが、この陽気。なんとも寂しい感じが・・・。
熊谷って暑いイメージがありましたが、今日のところは湿度も低く過ごしやすいところでした。
今回お邪魔したのがココ!
『滋草学舎木もれび』という施設です。
私設集会所とでもいうのでしょうか。
アプローチがステキな、いかにも普通の住宅でしょ?
中は、こんな感じです。
木材をたっぷり使った内装に勾配天井、圧巻です。
長い机に相対して名刺交換を行いました。
挨拶もそこそこにして、早速施設内を見学です。
基礎断熱になっています。
床グリルの中には『ブースター循環ファン』が仕込まれていて、そこから冷風がゆっくりと吹出しています。
どうやら、床下冷房をおこなっているようですね。
床温を測ると24℃程度になっていて、私には少し冷たく感じました。
これは、点検口から基礎のスラブを覗いた写真です。
赤いところは手で触った所。熱が移動しています。
スラブ温度は16.5℃。
青い線の下に樹脂管が入っていると思われます。
18℃程度の冷水を流しているそうですよ。
湿度を低く設定してし、ブースター循環ファンで空気の流れを作っている為、床下内の結露は全くないそうです
壁の表面温度は25℃程度。
窓の性能はあまり良くないようですね。
天井の温度は、少し高くなっていました。
それほど外皮性能は良くないそうです。
「輻射冷暖房だから、高い気密性能も必要ありません。」
と言っていました。
断熱・気密に気を使えば、もっと快適になるんだ・・・。
写真の吹き出し口は、魔法のトンネルからの冷気です。
20℃位になっています。
これが魔法のトンネル本体です。
冷温水式熱交換器の左右に給気口と排気口があります。
給気側に送風機が接続してあります。
本体上部にある2本の管は冷温水が出入りする管です。
どちらもしっかりと断熱処理されていました。
よく見えませんでしたが、ドレン管も出ていてそこから結露水が大量に出ている筈。
今回はチャンバーで2経路に分け、先程の部屋に除湿され若干冷たくなった空気を供給しています。
また熱交換器から出た冷水は、先程見て戴いたように床下の温度を下げるのに使われます。
冬になれば、温水を使うことでプレ暖房&床下暖房に早変わりです。
室温が低くても、しっかりと除湿された居心地の良い空間でしたよ。
ブースターファンの音も気になりませんでした。
冬の間は微風で良いそうですが、夏の間は結露対策として弱から強運転にするそうです。
今日のところは風速0.6~0.9m/Sというところでした。
床下冷房も、この位の温度なら悪くないですね。
新商品もこっそりご紹介いただきました。
良い経験も出来たし、短い時間でしたが有意義な話をする事もできました。
施設のオーナー様、開発担当者の佐々島様、城田様ありがとうございます。
そして機会をつくって戴けたKさま、ありがとうございました。
マニアックな話にもお付き合いいただき、申し訳ありませんでした。
今から完成が楽しみで仕方ありません。
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分