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住宅瑕疵担保責任保険の保険事故割合の現状は以下の通り。
防水に係る事故が全体の86%を超えていて、そのうちの70%超が壁の防水事故になっています。
ご存知でしょうか?
壁の防水措置が完璧でも、壁内が濡れてしまう事があるんです。
そう、内部結露です。
内部結露は壁の内側に湿気が入り、冷たい部分で結露が発生する現象です。
窓や壁の見える場所で発生する表面結露と違い、内部結露を見ることはできません。
断熱性の低い建物ほど、発生する恐れが高まります。
結露の発生するメカニズムは、もうご存知ですよね。
空気は温度によって含むことの出来る湿気の量が変化します。
温度が高くなる程その量は増え、低くなると減ります。
湿気を含んだ空気の温度が急激に冷やされて露点を下回ることで、空気内に保つことが出来なくなった湿気が水となってあらわれます。
これが結露です。
上のイラストをごらんください。
気温22℃、相対湿度50%の室内空気の温度を14.5℃に下げた時の湿度は80%。
これをさらに11.1℃に下げると、湿度は100%になります。
この時の11.1℃を露点温度と言い、これを下回る(湿度100%を超える)と結露が発生します。
上イラストのように、暖かい室内空気と冷たい外気が触れる部位に湿気がある事で発生する結露ですが、冬だけの話ではありません。
夏だって室内の冷たい空気と暑い外気が触れることで結露は発生します。
これを夏型結露といいます。
内部結露は、木材腐朽菌・シロアリを繁殖させる原因になりかねません。
雨漏りは施工不良。瑕疵に当たります。
認められれば保険を使って無償で直して貰えます。
でも結露は自然現象なので、瑕疵には当たりません。
ちもろん、保険の対象外です。
つまり、直すためには費用が必要になるんです。
これを防ぐためには、様々な工夫が必要です。
外壁の内側に通気層を設ける。
これにより、得られるメリットはたくさんあります。
内部結露の防止
排水作用による防水効果
外壁材および躯体の乾燥による耐久性向上
小屋裏換気促進による熱気の排出
遮熱シート等の徐熱
小屋裏換気を行う。
小屋裏換気の有無により、外気と小屋裏の温度差は大きく変わります。
温度差が大きい程、小屋裏内部で結露が発生しカビや腐朽菌の繁殖を促進します。
また屋根面に熱せられた小屋裏はサウナ状態となり、その熱は天井を通して室内を不快な環境にしてしまいます。
小屋裏換気の為には、棟換気や軒天換気が有効です。
上イラストのように、天井面積に対する換気口面積の基準が決められていますが、これに拘ることなくより多くの換気を取る事が望ましいと言えるでしょう。
大切なすまいを守る方法。
事故から学ぶ、防水と劣化対策。
事故から学ぶ正しい納まりと最新国策上情報
という、セミナーにこれから参加してきます。
講師の方々は
木材劣化対策のプロ・・・日本ボレイト株式会社
躯体通気対策のプロ・・・日本住環境株式会社
瑕疵事故のプロ・・・株式会社日本住宅保証検査機構
のお三方です。
しっかりと学んできたいと思います。
後日、セミナーの様子をアップさせていただきます。
ご期待ください。
posted by Asset Red
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