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練馬・板橋の天気は雨模様。
だんだんと気温も下がって来ました。
このまま『秋の長雨』に突入なんてことがないよう、ひたすら願いたいと思います。
『FPの家 K邸』
解体工事が始まっています。
前面道路から巾2~3mの通路が10mほど続いた先に現場があります。
いわゆる旗地です。
そこに、ダンプカーと重機を入れて既存建物を解体中。
敷地が広いので、助かっています。
でも、まだまだ続きそう・・・。
解体工事を見ていると、つくづく思う事があります。
この木材、どうなっちゃうのかな?
木造住宅の材料は、云わずと知れた『木材』です。
樹木を製材したものを材木とか木材と言います。
木材は他の材料に比べて製造時のエネルギーが小さく、CO2の排出量もダントツに少ないのが特徴です。
原材料の移動に必要なガソリンや電気はどの材料であっても必要です。
資源の少ない我が国であっても、森林だけは豊富です。
『地産地消』を図ることで燃料削減が可能です。
まして他の材料は、製造時に石炭や石油を燃やさなければ出来ません。
どうしても、CO2を排出する事になってしまいます。
木造住宅と鉄骨プレハブ住宅・鉄筋コンクリート住宅をCO2排出量や炭素ストックの観点から比べてみると、下図のように木造住宅の素晴らしさが際立っているのがわかります。
一般家庭におけるCO2の平均排出量は年間3.4トンなんだそうですよ。
これはスギ材5.0㎥分のCO2固定量に相当するそうです。
樹木は空気中のCO2を吸収して、炭素の形で体の中に採り込みます。これを固定と言います。
そして木材になっても、炭素はそのまま閉じ込められたまま。
つまり木材を燃やさなければ、CO2の固定は続けられるという事。これを炭素ストックといいます。
だから、木造住宅を30~50年使うことができれば、CO2の固定もそれだけ出来ることになります。
解体時に出た木材を燃料として使うことが出来れば、その分の化石燃料の使用を減らすことも可能です。
これを『カーボンニュートラル』といい、地球温暖化対策のひとつでもあるんです。
ご存知でしょうか?
木造住宅の解体の際に発生する解体材のうち、木くずは住宅1m2当たり0.38m3(容積は解体材全体の5割)になるそうです。
我が国全体の、解体材としての木くずの量は年間1,400万m3ほどになるといいます。
しかしながら再利用される割合は2割程度と低く、再利用されるものも燃料として利用されるものが8割。
木くずチップの状態でパルプ・木質ボードなどの工業原料として再利用されるものは、全体の4%しかありません。
ヨシヨシ、ちゃんと燃料として利用されているようですね。
銭湯が減っているので、心配していたんですよね。燃料の需要が減ってきたらどうなるのか・・・。
でも最近は、ペレットストーブ用の燃料への加工も増えているそうです。
良かった・・・。
カーボンニュートラルは確かに、地球温暖化対策のひとつですが、燃やしてしまえばおしまいです。
やはり木造住宅の寿命を延ばし、50~100年間使えるようにしたいものです。
なぜなら、大気中のCO2を吸収し樹木が成長する期間は50~60年必要だから。
木を伐採し、製材し、木造住宅を建て、木を植え、木を育てる。
このサイクルを持続させるためには、最低でも60年以上の寿命が木造住宅には必要なんです。
そうすれば、欧米のようにおじいさん・おばあさんが建てた家をお父さん・お母さん、そしてあなた達の世代がリフォームして暮らすことが出来ます。
1世代ごとに家を新築しなければならない我が国と異なり、住宅に掛ける費用は1/3になるでしょう。
その分、他に費用を回すことが可能になります。
つまり豊かな生活が送れるようになる訳です。
あちこちで頻繁に解体工事が行われている日本って、やはり世界的にみて『変』ですよね。
posted by Asset Red
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