blog
先日弊社のOB宅を回っていた際に、相談された件をご紹介します。
恥ずかしながら『失敗談』です。
口調は大変穏やかで、弊社を攻めるような感じは全くありませんでした。
でも内容的に言えば、相談というよりもクレームと言えるのではないでしょうか。
「1階東側窓に雨粒が当たって煩い・・・。」
生憎、現場の写真がありません。
ネットにちょうどいい写真が有ったので、掲載させていただきました。
笠原工務店の建築日記というページです。ご興味のある方は是非ご覧ください。
この写真は屋根のけらば側(軒樋がない側)2階に設置されたシャッター付引違窓ですが、実際の現場はシャッター付引違窓が1階に設置されています。
屋根のけらば部分に当たった雨粒はそのまま下に落ち、軒の出よりも跳ね出したシャッターケースに当たります。
その時の「ボタボタ」という音は、意外と大きいそうです。
1階よりも2階の方が落下距離が長い分、その音はもっと気になることでしょう。
相談を受けてすぐ頭に浮かんだのは、比較的厚めのゴムシートをケース上に貼る方法でした。
先程の記事内でも似たような対策が採られていました。
スポンジとか発泡ウレタンシートを利用すれば、もっと効果が上がるでしょう。
でも、経年劣化が心配です。
劣化が比較的少ない厚手のゴムシートなら、それなりに効果が期待出来ると思われます。
当然、接着剤で貼り付ける施工方法は不適切だと思います。
交換する度に接着剤の跡が問題になります。
マグネットシートにゴムシートを貼りつけたものを、ケースに固定るのが良いかもしれませんね。
ケースの裏側に、制振を目的に発泡ウレタン系のシートを裏打ちするのもいいかも。
貼り上がりの見た目も問題です。
たぶん恰好悪い・・・。
そうした部材が用意していないかどうか、メーカーにも相談してみます。
その上で、やれるだけの事をやってみようと思います。
本来軒の出は大きい程、様々なメリットを得る事が出来ます。
①外壁の保護・・・軒の出が大きければ、その分外壁に当たる雨や光が少なくなります。当然劣化の軽減が図れます。
②陽射しの調整・・・方位によっては日射遮蔽・日射取得のコントロールが可能に。今流行のパッシブ設計で省エネ・快適になるかも。
③雨除け・・・窓や窓まわりからの雨水の侵入を防ぐことができます。
勿論、そんな事は百も承知です。
でも狭小地に建てる場合は、どうしても大きく出来ないことだってあるんです。
北側斜線や道路斜線の影響で、軒ので寸法をギリギリまで抑えなければなりません。
であれば、雨樋の付けられるような屋根形状にすればいい・・・。
でも勾配天井にして開放感を得たい場合には、寄棟ではなく切妻屋根にする事もあります。
今回が正にそうでした。
軒先よりも斜線の影響を受けないシャッターケースの方が出巾が大きくなります。
当然、軒先から落下した雨粒がケースに当たってしまう。
シャッターケースは薄いスチール製です。
雨粒が当たれば、音と振動が発生します。
この音が自然給気口から伝播し、振動が躯体を通して室内に伝わります。
躯体にしっかりと隙間なく充填した断熱材の効果で、室内はとても静かです。
雨音が気にならない筈ありません。
防犯性や遮光性、強風時の飛来物対策等々、シャッターを設置したい時ってありますよね。
でも、軒の出を出すわけにはいかない・・・。
こんな時の対策、考えておかないと・・・。
①シャッターの上に庇を付ける。
②シャッターケース裏側に制振材を裏打ちする。
調べてみると、『ホンパネル』という製品も出ているようですね。
https://www.gl-honsyu.co.jp/runding/
調べてみます。
今の所、思い付くのはこの2つ位でしょうか。
どなたか、良い方法を教えてくださいませんか?
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分