地球温暖化

環境省地球環境局地球温暖化対策課長 松澤裕氏のZEH推進協議会での発表をご紹介します。

科学的知見による地球温暖化に関する話です。

気候システムの温暖化には疑う余地はないそうです。

1950年代以降に観測された変化の多くは、過去数十年から数千年間にわたり前例のないものとなっています。

左上の図を見ると、大気と海洋は温暖化しているのがわかります。

また右上の図では北半球積雪面積、右下の図では北極域の海氷面積が減少していることがわかります。

そして、左下の図のように平均海面水位は上昇しているのです。

日本にも、上図のように様々な影響が出ています。

米や果樹の品質低下

異常気象・災害

生態系の変化

熱中症・感染症の増加

等々・・・。

将来の気候変動予測は上図のようになっているそうです。

厳しい温暖化対策を取らなければ、産業革命前と比べて3.2~5.4℃気温は上昇します。

厳しい温暖化対策が採れれば、それが0.91~2.3℃上昇に留められるようです。

地球温暖化により、気温が上がることによるリスクは以下の通りです。

1℃上昇・・・極端現象(熱波・極端な降水・沿岸域の氾濫など)によるリスクが高まる。

2℃上昇・・・北極海氷やサンゴ礁が非常に高いリスクにさらされる。

3℃上昇・・・大規模かつ不可逆的な氷床の消失による海面上昇等のリスクが高くなる。

累積CO2排出量が約3兆トンで地球全体の平均温度が2℃上昇すると言われています。

既に約2兆トン排出しており、残りはわずか約1兆トンに過ぎません。

これは現行ペースでいけば30年で超えてしまいます。

ちなみに化石燃料の埋蔵量を全て燃やすと、約3兆トンのCO2排出量に相当するそうです。

つまり、単純計算で2/3は燃焼する訳にいかないということです。

パリ協定で約束した事は以下の通りです。

目的・・・世界共通の長期目的として、産業革命前からの平均気温の上昇を2℃より十分下方に保持する。1.5℃に抑える努力を追求する。

目標・・・上記の目的を達するために、今世紀後半に温室効果ガスの人為的な排出と吸収のバランスを達成できるよう、排出ピークをできるだけ早期に抑え、最新の科学に従って急激に削減する。

各国の目標・・・各国は約束(削減目標)を作成・提出・維持する。削減目標の目的を達成するための国内対策をとる。削減目標は、5年毎に提出・更新し、従来より前進を示す。

長期戦略・・・全ての国が長期の低排出開発戦略を策定・提出するよう努めるへき。(COP決定で、2020年までの提出を招請)

グローバル・ストックテイク(世界全体での棚卸し)・・・5年毎に全体進捗を評価するため、協定の実施を定期的に確認する。世界全体の実施状況の確認結果は、各国の行動および支援を更新する際の情報となる。

なお、我が国におけるCO2削減目標は

2030年26%削減

2050年80%削減

となっています。

私達の子孫のために、地球環境を守る義務が私達にはあるはずです。

合言葉は

ストップ!地球温暖化。

悠長なことをしている暇はもうありません。

何が出来るかを考えてみましょう。

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