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先程まで、日本ボレイトの方々が弊社事務所に来ていました。
先日発表された『アメリカカンザイシロアリ(以下、アメカン)』に関する保証について色々と確認する事があったし、いよいよ始まる新築物件の段取りについての話もしておきたかったので・・・。
でも、アメカン保証に関する話を聞いているうちに段々トーンダウン。
業界においても初めての試みです。
慎重になるのはわかるけど・・・。
保証対象となる物件は、従来の全構造処理に加えて天井裏のダスティング処理が必須となるそうです。
ダスティング処理とは、ホウ酸を粉のままコンプレッサーで散粉する処理のこと。
既存住宅の木材劣化対策で、ホウ酸水溶液が使えない場合に有効な方法で、シロアリのグルーミングという習性を利用しています。
シロアリは朽ち木や土の中に巣を作ります。
当然、カビやバクテリアなどさまざまな潜在的病原菌と激烈な戦いを繰り広げることになります。
シロアリは病原性微生物に対抗すべく、衛生行動を発達させているそうです。
その1つが仲間同士でお互い体を舐め合う「グルーミング」とよばれる行動。
シロアリの唾液には抗菌物質が含まれているため、これが病気に対抗する重要な術の1つなんですって。
へぇー。シロアリって、思っていた以上に頭が良くて仲間意識が強いんですね。
ダスティング処理された木材には、ホウ酸の粉がたっぷりと積っています。
その上をシロアリなどの不快害虫が歩くと、ホウ酸が手足に付きます。
巣に戻った仲間の身体をグルーミングする事で、巣中のシロアリは死に至る訳です。
農薬系の白蟻駆除剤であれば、神経毒ですから触れるだけで死に至らすことが可能です。
でもホウ酸は口にしてもらわなければなりません。
新築の場合であれば、木材表面にホウ酸水溶液をたっぷりとかけることで木材中にホウ酸が浸透します。
この木材を食べればシロアリは死んでしまいます。
でも天井野縁のような細い木材は、ホウ酸水溶液で濡れ、乾燥する過程で反りかえってしまうことも・・・。
シロアリ対策も大事ですが、天井がデコボコも困りますよね。
だから天井の石膏ボードを貼り終えた後、天井点検口から天井裏に侵入して、全ての天井裏にこの作業を行うそうです。
天井点検口の材料費と取付費、そしてダスティングの施工費が従来よりも加算されることになります。
結構な金額になります。
アメカンの被害にあった場合の駆除工事の目安は100~200万円位と聞いたことがあります。
駆除工事には2~3年かかるのが普通だとか・・・。
それを考えれば、加算も致し方ないとは思うけど・・・。
保険手数料の1万円を払えば済むと思っていたので・・・。
浅はかでした。
でも、講習会には参加します。
しっかりと試験に合格して、アメカン保証を行える工務店になりたいと思います。
南関東の主なアメカン被害地域をお知らせします。
神奈川県
横浜市鶴見区・中区・青葉区・磯子区・金沢区・緑区・川崎市川崎区・相模原市・横須賀市・鎌倉市・葉山町・茅ヶ崎市
東京都
中野区・江戸川区・荒川区・板橋区・練馬区・葛飾区・北区・江東区・渋谷区・世田谷区・立川市・東大和市・昭島市・三鷹市
千葉県
市川市・船橋市・袖ヶ浦市・木更津市・佐倉市・大網白里町
埼玉県
川越市・ふじみ野市・三芳町
被害エリアは益々拡大しているそうです。
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分