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今日は11月9日。
イイ空気(換気)の日なんだそうです。
いつも第3種換気システムを採用している弊社が、お施主様のご要望により第1種熱交換換気システムを提案させて戴いたのが『FPの家 K邸』です。
過去にも熱交換換気システムを採用したことはありましたが、そのほとんどは顕熱交換タイプでした。
そもそも、弊社が第3種換気に拘る理由は大きく分けて3つあります。
①換気設備自体が高い。そしてダクトが給気分増えるので、ダクトの材料費と施工費も倍になる。
②給気ダクトのメンテナンスを定期的に行わないと不衛生。せっかくの新鮮空気を汚す危険性が高くなる。
③消費電力が大きいのに、外気と室内空気の温度差が大きい冬季しか、熱交換によるメリットが出ない。(=それほどお得ではない。)
なにしろ弊社が採用している第3種換気システムの電気代は月々わずか100円程度。熱交換換気システムの半分以下になっています。
でも、第1種換気システムには『湿度調整が出来る』というメリットもあります。
換気システムが夏場の高湿対策、冬場の加湿対策を担ってくれる訳です。
それが今回採用した理由です。
一般的に熱交換と言えば、全熱交換が主流だと思います。
熱には潜熱と顕熱の2つがあるのをご存知でしょうか。
潜熱は物質の状態変化にのみ費やされ、温度変化としては現れない熱です。
その例として気化熱・融解熱があります。
例えば0℃の氷1gを融解させるのに必要な融解熱は79.4calとなります。
この熱を氷に加えても氷の温度は上昇せず、すべて融解に使われます。
また潜熱の対義語が顕熱になります。
顕熱とは物質を加熱した時にそれが温度上昇として観察される熱の事。
こっちの方が、わかりやすいですよね。
そして、換気により排出される熱を吸入する新鮮外気の冷たさと交換するのが熱交換換気です。
潜熱交換タイプは潜熱のみを交換し、全熱交換タイプは潜熱・顕熱の両方を交換します。
顕熱交換は、室内のじめじめした湿気はそのまま室外へ排出し、室内の快適な温度は室外へ逃がしません。
そして全熱交換は 全ての熱(温度+湿度)を交換する換気を言います。
室内の温度と湿度の快適な状態をそのままキープします。
空気に含まれる水蒸気(湿気)には大変大きなエネルギーが存在します。
これを活用する事で、より省エネ効果を高める事が出来るのが全熱交換換気と言うわけです。
でも、反対に湿気を多く排出するお風呂やトイレには臭いも存在します。
水蒸気のエネルギーと一緒に、そうした臭いを交換すれば『臭い移り』が発生します。
その為、トイレ・浴室などの水廻りには個別換気扇を取付け、全熱交換換気システムとは別系統にするのが一般的です。
せっかく熱交換出来るのにトイレ・お風呂を別系統にしてしまったら、その排気分のエネルギーはドブに捨てるようなもの。
しかも個別換気扇は、それぞれ電力を消費します。
「だったら、個別換気扇の要らない顕熱にした方がお得だ。」と考えるのが普通ですよね。
第3種・全熱・顕熱それぞれのメリット・デメリットをまとめた表を以下に示します。
ご参照ください。
この表を見れば、弊社が全熱交換タイプを選ばなかった理由がわかると思います。
においを室内に戻す事なく、トイレや浴室の空気も熱交換できる換気システムがあればいいのに・・・。
そう思っていたら、あったんです。(以前からあったのかも知れません。知らなかっただけかも・・・。)
それが今回採用する、ロータリー式全熱交換換気システムです。
個別換気扇を使うことなく、これ1台で家中の換気を行えます。
臭い戻りもありません。
湿気のコントロールもバッチリ!
そんな夢のような換気システムを採用する『FPの家 K邸』ですが、肝心の換気工事はまだまだ先の話です。
だって、只今基礎工事の真最中なんですから・・・。
少しだけ、その様子をご報告しましょう。
今朝、現場に行ってみると外枠の設置が終わっていました。
基礎の外側に鋼製型枠を配置し、外側に倒れないように木杭で補強してあります。
捨てコンには巾止め金具が固定され、型枠の下端がしっかりと嵌め込まれています。
捨てコンに書かれた先は、基礎の墨となります。
基礎の中心線や、場合によっては外側の線が書かれています。
この線を目安にして、明日から配筋工事が始まります。
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