配筋工事始まりました。

今日の練馬は薄曇り。

風も無いし、それほど寒くありません。

現場の人間としては、雨が降らないだけで良し!とすべきなんですが・・・。

やっぱり、気持ち良い晴れを期待しちゃいます。

『FPの家 K邸』

今朝から鉄筋の組立を始めています。

現場には、朝一番でユニット鉄筋と3種類の鉄筋が納品されました。

無加工の鉄筋もあれば、先端を曲げた鉄筋もあります。

こちらはユニット鉄筋ですね。

 ユニット鉄筋とは、鉄筋を現場で加工せず、事前に工場で溶接加工を行い組み上げた鉄筋の事

精度の良い均一な施工と現場の省力化が図れます。

弊社では、地中梁や立上り部分の鉄筋をユニット鉄筋にしています。

でもユニット鉄筋同志の継手やコーナー部分は、現場で手組みするしかありません。

その為に3種類の鉄筋が用意してある訳です。

3種類とは、基礎図面にある以下の鉄筋です。

①太さ16mmの異形鉄筋/D-16

②太さ13mmの異形鉄筋/D-13

③太さ10mmの異形鉄筋/D-10

また耐圧盤部分の鉄筋も現場にて手組みしているので、これらを使うことになります。

一番最初の写真中にあった先端が曲がった鉄筋、実は耐圧盤用の鉄筋だったんです。

まずは、外周部立上り筋を配置し、継手部分に鉄筋を添わせ、なまし鉄線で結束します。

写真は、結束機と言われる電動工具で鉄筋を結束している様子です。

以前はハッカーと言われる工具を使う職人さんが多かったのに、今ではほとんどの方がコレを使っています。

鉄筋の下端にはスペーサーを置かれていて、その上に鉄筋が載せられています。

樹脂製もしくはコンクリート製の小さなブロックですが、コレって凄く重要な部材なんです。

鉄筋を空気中に放置すると、錆びてしまいます。

びることを酸化と言いますが、これは空気中の二酸化炭素などによって 鉄が酸化してしまうために起こる現象です。

でも、コンクリート中の鉄筋は錆びません。なぜだと思いますか?

それは、コンクリート内部に多量に存在する水酸化カルシウムと関係しています。

セメントから供給される水酸化カルシウムは、コンクリートをpH12以上という高いアルカリ状態に保ちます。

この時、鉄筋には不導体被膜という薄い酸化化合物の皮膜が形成され、錆びから保護される訳です。

だからコンクリートの中に入っている限り、鉄筋が錆びることはありません。

ただし、コンクリートが『中性化』しなければ・・・。

中性化(ちゅうせいか、Carbonation)とは、二酸化炭素によって生じる、鉄筋コンクリートの劣化のひとつです。

 コンクリートは外部からの炭酸ガスの侵入によってアルカリ性から中性になってしまいます。

そうなると鋼材の不動態被膜は失われ、耐腐食が低下します。

つまり錆びてしまう訳です。

中性化の進行度合いはコンクリートの調合によって左右されますが屋外部位では打設65年後で1cm~3cmと言われています。

これはコンクリートの置かれる状況によってかなり変わり、実際の予測は難しいそうですが・・・。

 

ちなみに建築基準法施行令第七十九条では、耐久性上必要なかぶり厚さを以下のように定めています。  

 

鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあっては2cm以上。

耐力壁・柱又は梁にあっては3cm以上。

直接土に接する壁・柱・床若しくは梁又は布基礎の立上り部分にあっては4cm以上

基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあっては捨コンクリートの部分を除いて6cm以上としなければならない。

このかぶり厚さを確保するために必要な部材がスペーサーブロックなんです。

縦・横・厚さの寸法がそれぞれ異なっていて、必要なかぶり厚さに応じて使い分ける事ができます。

先程の写真であれば、基礎(立上り部分を除く)ですから、かぶり厚さは6cm以上になります。

スペーサーブロックを縦にすればちょうど6cmですから、これに載せれば良い訳です。

捨てコンが平らに仕上がっていれば問題ありませんが、もしも平らになっていなかったり、捨てコンを打設せず砕石だけの場合は注意が必要です。

スペーサブロックの据付面よりも高い部分があれば、その分かぶり厚さが不足することになります。

また砕石の場合であれば、鉄筋の上に載った際、重さで沈むこともあり得ます。

スペーサーブロックのサイズを決める際には、充分配慮する必要があるでしょう。

瑕疵保険会社による配筋検査時のかぶり厚さ不足の例を挙げてみました。

参考までにご確認ください。

http://www.kenchiku-gmen.or.jp/file/kekkankenchiku02012.pdf#search=%27%E7%A0%95%E7%9F%B3%E5%9C%B0%E6%A5%AD%E3%81%A8%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%27

捨てコンを打設すれば、こんな間違いなんて起きないのに・・・。

なんで、捨てコンを省略しようなんて思うんだろう・・・。不思議です。

現場では、少しづつ鉄筋の組立が進んでいます。

瑕疵保険会社による配筋検査は来週の金曜日の予定ですから、それまでに完了させなければなりません。

明日以降も、鉄筋組立の様子をご報告したいと思います。

天気が続くと良いんですけど・・・。

 posted by Asset Red

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