まだまだ、続きます。

天気が下り坂のようですね。

もうしばらく、晴れ間が続けば良いのに・・・。

『FPの家 K邸』

鉄筋組立工時、まだまだ続いています。

今日で3日目、ようやく立上り筋と耐圧盤の下端筋の組立が終わります。

端部の曲げ加工や、補強筋の取付など細かい作業はまだ残っているようですが・・・。

外周部立上り筋

内部立上り筋

地中梁筋

弊社では『異形鉄筋』を利用したユニットは鉄筋を採用していますが、下の写真のようにフック付縦筋にしています。

このフックの有無については、色々と意見が分かれているようですね。

フックの必要性については、構造計算(許容応力度計算)による安全性の検討の有無により判断が異なります。

許容応力度計算による安全確認を行わない場合には、建築基準法告示第1347号の仕様規定に準拠しなければなりません。

告示にはべた基礎・布基礎で、それぞれこう書かれています。


<べた基礎とする場合>
「立上り部分の主筋として径12mm以上の異形鉄筋を、立上り部分の上端及び立上り部分の下部の底盤にそれぞれ1本以上配置し、かつ、補強筋(縦筋・あばら筋)と緊結したものとすること。」

<布基礎とする場合>
「前項各号(第五号ハを除く。)の規定によること。(以下略)」

ここで言う緊結とは、存在応力を十分に伝えることですから結束線で留めただけの施工は認められません。

よって、以下2つのいずれかの方法を取る必要があると思われます。


①縦筋の端部にフックを付ける
②品質が明らかな(溶接金網に関する構造耐力性能評定((財)日本建築センター)等を受けた)スポット溶接を用いる

②であればフックなしでもOKです。

でも適当な溶接は不可。

工場生産のいわゆるユニット鉄筋の中でも、『工場が性能保証型スポット溶接として性能評定を受けるなどの溶接の品質が担保されたもの』でなければなりません。

許容応力度計算をしている場合はもっとシンプルです。

構造計算時にあばら筋の端部をフックなしとみて(あばら筋効果に期待せず設計して)安全が確認できればOKとなります。

ちなみに弊社の場合は、許容応力度計算をして安全確認をした上でフック付縦筋にしています。

上の写真のようなフックなしの現場を時々見掛けますが、ちゃんと安全確認が出来ているのでしょうか?

見掛ける度に心配になります。(大きなお世話ですが・・・。)

写真は縦筋と型枠の間隔を確保する為の『ドーナツ型スペーサー』です。

使用に当たって色々と意見が分かれるようですが、弊社ではコンクリート打設前に取外します。

また写真の赤丸部分の鉄筋は、立上り筋がグラグラと揺れないように捨てコンに挿して固定するためのもの。

このまま挿しっ放しにしておけば、かぶり厚さが0mmになってしまいます。

時々挿しっ放しの現場を見掛けますが、危険な施工です。

(鉄筋先端に防錆塗料を塗ったものを使っている施工者もいるそうですが、抜いちゃった方が確実ですよね。)

弊社では、全ての鉄筋組立が終わり、剛性確保でき次第抜いてしまいます。

さぁ、みんなで捨てコン上に散らばった鉄線や鉄筋の切屑拾いです。

磁石を使って拾います。

この作業も重要です。

捨コン上の切屑が錆びてしまい、もらい錆びの危険があるからです。

瑕疵保険会社による『配筋検査』の立会前に、最終確認を行います。

この時に切屑が落ちていれば、ひとつ1000円の罰金です。

それが終われば、いよいよ耐圧盤上端筋の組立です。

立上り筋との絡みが多く、面倒な作業となります。

まだまだ、時間がかかりそうですね。

 

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