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結露の気になるシーズンが近づいてきました。
日本では、古くから気候・風土に適した漆喰やじゅらくなどの塗り壁が一般的でした。
いかし現代では、施工性・コスト・手軽さなどの理由からビニールクロス仕上げが大半です。
経年で硬く、汚くなれば張り替える。
帯電し空気中の埃を引きつける『硬い樹脂』に『可塑剤』という名前の化学物質を添加し、軟らかくしているビニールクロスの宿命です。
廉価であるはずのビニクロですが、10年ごとに貼り替えることを考えると意外に安くないことがわかります。
貼り替えの際には、ビニクロを剥がし下地の凹凸をパテで平らにし、新しいビニクロを貼ります。
パテを平らに削る際には、廻りが粉で真っ白になるため養生も必要です。
ご自分で貼り替えるのは、中々難しいと思います。
もちろん、10年以上貼り換えずに使っている家だってたくさんあります。
素材を変えてみたら・・・。
例えば紙由来の壁紙を使えば、静電気は発生しません。
だから空気中の埃を拾うこともなく、経年による汚れが少なくなります。
可塑剤を一切使用していませんから、硬くなることもありません。
上から塗装を施すことも可能です。
貼り換えの手間がいらないし、DIYも可能です。
どうせなら、下地の石膏ボードも変えてみてはいかがでしょうか?
市場には『調湿石膏ボード』というものが出回っています。
空気中の水蒸気を吸ったり吐いたりして、湿度の調整をしてくれる石膏ボードです。
一般的な石膏ボードと調湿石膏ボードのそれぞれに、ビニクロ・紙クロスを貼って、吸・放湿量を比較したデーターを以下に示します。
石膏ボードにビニクロを貼った場合の吸・放湿量は43g/㎡・16g/㎡です。
そして調湿石膏ボードに紙クロスを貼った場合の吸・放湿量は261g/㎡・175g/㎡となります。
その差は218g/㎡・159g/㎡ですから、仮にリビングの天井+壁面積を120㎡とすれば、吸湿量26㎏・放湿量19㎏の違いになります。
凄い量だと思いませんか?
壁紙が湿度の緩衝帯となり、室内の湿度環境が安定します。
結露やカビの発生も抑えてくれるでしょう。
こうした壁紙&石膏ボードを使用する際には、断熱材の防湿対策を徹底することが重要になります。
断熱材を吸放湿材として利用するのは止めた方がいいと思います。
posted by Asset Red
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