WHOが考える健康

日本は世界の中でもトップレベルの長寿国です。

しかし長寿ではあっても、寝たきりの人が多いというのも事実です。

ただ長生きすれば良いというわけではありません。

重要なのは、寝たきりのまま亡くなる『ネンネンコロリ(NNK)』ではなく、死の直前まで元気な『ピンピンコロリ(PPK)』。

PPKを実現するためには、健康寿命の延伸が必要です。

健康に影響を与える要因として、まず思い浮かぶのは何でしょうか?

おそらく病気リスクを発掘し治療する『医療』と答える人が多いのではないでしょうか。

しかしWHO(世界保健機関)は『ジャカルタ宣言(1997年)』の中で、健康に影響を与える要因として『医療』だけではなく

平和・住居・教育・社会保障・人間関係・食料・所得・女性の地位・安定的な生態系・持続可能な資源の利用・社会的な公正・人権と平等の擁護・貧困の13項目を挙げています。

このうち、まず第一に重要なのは『平和』、その次に『住居』としています。

WHOがこういった認識を示しているように、住まいは我々の健康に影響を与える大きな要因の一つです。

PPKを実現するためには、住環境を適切に整備していくことが重要になります。

先生が語る

病気にならないための家づくり

創樹社 刊

一般社団法人 健康・省エネ住宅を推進する国民会議 編著

より、星旦二先生の記事をご紹介しました。

住環境の中では、VOCなどの化学物質・ダニ・カビ・ハウスダスト・窒素酸化物といった空気環境の汚染や結露といった湿度環境の問題があります。

その中でも、特に健康に影響を与える要因のひとつが温熱環境でしょう。

WHOが今から20年も前に「2番目に重要ですよ。」と言ってるのに、そんな事も知らない人が大勢いて、未だに当時と大差ない性能の住宅に暮らす人が大勢いる日本という国ってどうなってるの?

政府与党はもちろん、野党そしてマスコミ、私達建築業界も含めて責任は重大だと思います。

暖かくて、健康に配慮した『健康維持・増進住宅』の実現に向けてなお一層の普及・促進活動が必要ですね。

 

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