アセットフォーの定休日、2日目。
朝から、良い天気ですね。
雲ひとつ無い空は真っ青で、太陽が暖かい日差しを燦々と降り注いでくれます。
我が家のエアコンは、今日も無稼働で済みそうです。
オーバーヒートで冷房が欲しくなるかも・・・。
昨日に引き続き、建て方に思う事を書きたいと思います。
今回は以前にも書いた、通し柱と胴差しの仕口についてとなります。
写真中央の柱が通し柱、そして左側が胴差しとなります。
接続部分を見ると、こうなっています。
梁の先端部が2段のホゾになっていて、柱にホゾ穴が開いています。
プレカットによる仕口加工です。
宮大工の伝統的加工を模倣したと聞いていますが、宮大工の加工に比べるとかなりシンプルですよね。
梁の方を男木、柱の方を女木といいますが、男女を繋いで金物で締める工法(在来仕口)です。
こちらの写真が、金物工法の仕口です。
イラストを見て貰った方が、わかりやすいと思います。
柱に受け金具を取付け、先端にスリット加工をした梁にドリフトピン用の穴を開けます。
これを差し込み、ピンを差し込む工法(金物仕口)です。
両者を比較した写真およびイラストをご覧ください。
在来仕口の方は柱に大きな穴が開いていますが、金物仕口にはボルト穴しか開いていません。
イラストを見た方がわかりやすいかもしれません。
図中車線部分が加工による欠損部です。
在来仕口の欠損部の大きさが気になります。
ここには、男木が入ります。
つまり穴のままではない訳です。
ですから圧縮については問題ありません。
でも引張については問題ありだと思うんです。
だから、通し柱に限り『金物仕口』にしています。
「全部金物仕口にすればいいのに。」
と思った方もいるかと思います。
私が考える、現状の金物仕口の問題点は以下の通りです。
①単純に金物仕口の方が高い。
とにかく、金物が高いんです。
でも、大きな羽のような金物を取付けた状態(プレセットと言います。)で現場に運ぶことで、建て方作業が大幅に楽になる工法ではあります。
しかしながら建て方に必要な人数が減らせる訳ではないし、日当ベースで支払っている現状では手間を下げる事も出来ません。
羽のような金物を付けた梁はトラックに積み込むのが難しく、結果配送に要するトラックの台数が増えてしまいます。
つまり、金物代と配送費が増えてしまうが手間の圧縮は難しいということです。
②在来仕口と違い金物部分の熱橋対策が難しい。
写真は梁の側面に開けられた座彫りです。
在来仕口は、こうして金物周りに深く穴を開け金物を取付けた後にウレタンを充填します。
そうする事で、金物が熱橋になる事を防ぐわけです。
でも金物仕口の場合は、座彫り加工をする事が出来ません。
だから金物(ドリフトピン)周りの熱橋対策が不十分になります。
梁の外側に断熱材を張る『付加断熱』なら問題ないんですが・・・。
同様に、梁と柱の間の隙間が大きいため気密施工の手間も増えそうです。
以上の理由により、弊社では通し柱以外の金物仕口は行いません。
納まりによっては、例外もありますが・・・。
プレカットの加工は、相当簡単になる筈です。
その分、加工賃をまけてくれればいいのに・・・。
休みの日を利用して、思ったことを書かせていただきました。
半分、愚痴のようなものですね。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
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posted by Hoppy Red
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