屋根下地材の特徴

先日、田島ルーフィングの方が営業に来られました。

こちらの会社は『住宅用防水建材』で有名なメーカーで、弊社でも屋根下葺き材を採用しています。

「えっ!下葺き材?」

屋根は、骨組みとなる木材の上に板を張って下地とします。

この下地の上にまず下葺き材を敷き、それから瓦などの屋根材を敷き並べたり、釘で留めたりします。

下葺き材は屋根材裏側に入り込んだ雨水を下地へ回らないようにして、そのまま軒先まで流しきる役目を果たしています。

屋根材=1次防水

下葺き材=2次防水

として、両者で雨水をシャットアウトします。

下葺き材は用途や目的に応じていくつもの種類があり、その多くはアスファルトと基材の組み合わせから構成されているそうです。

使用されるアスファルトとその基材の性質により、特長グレードも決まるらしい・・・。

私自身、下葺き材の事をあまりわかっていないようです。

下葺き材の主な構成材料のひとつがアスファルトです。

アスファルトは原油を精製して最後に残った石油製品。

すぐに思い浮かぶのは道路舗装に使われる黒い物でしょう。

実は太古の昔、ピラミッドを積み上げた際に石同志の隙間に詰め、雨水の浸入防止を目的に使われていました。

いわゆる『防水材』として、長い歴史を誇る材料らしいですよ。

一般的なアスファルトはセルフシール性があり、コールドフローにより自己癒着するという『防水に好ましい性質』を持っています。

その一方、高温で軟らかくなりすぎたり、低温で割れたりといった弱点も持っています。

そういった点を改善する為に、アスファルトにポリマー等を添加して機能を向上させた『改質アスファルト(ゴムアスファルト)』を用いた下葺き材の割合が近年増加しています。

改質アスファルトは高温でダレにくく低温で割れにくいといった、高温から低温まで広い温度範囲で優れた特性を持つほか、弾性を持ちステープル穴や釘穴に対するシール性・優れた耐久性を持っています。

アスファルト系防水材料の基材には、一般に紙が使用されてきました。

原紙にアスファルトを含浸させただけるものは『アスファルトフェルト』と呼ばれ、主に外壁下張り材として使用されています。

防水性を向上させる為、アスファルトフェルトの両面に更にアスファルトをコーティングし、鉱物質粉粒を付着させたものは『アスファルトルーフィング』と呼ばれ、屋根下葺き材として使用されます。

原紙を使用したフェルトやルーフィンク゛は風に煽られると破れやすい欠点があります。

これを解決するため、合成繊維不織布を基材として用いるタイプも登場し

高い寸法安定性があり

ステープル穴部も破れ難く

建物の動きに追従する伸びもある

特長をもつ製品も近年多く見られるになりました。

弊社も、屋根仕上げや勾配に応じて数種類の下葺き材を使い分けています。

当然、性能の高いものは価格も高くなります。

でも、その価格差は長い年月で考えれば大したことないのかもしれません。

合成繊維不織布を基材とした改質アスファルトルーフィング1本に絞るのも良いかもしれませんね。

ステープルを使用しない糊付タイプの方が、もっと良いと思うのですが・・・。

もう少し、検討してみます。

 

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