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今日の練馬・板橋は寒いですよ-。
空は抜けるような青空。
でも風が強く、とにかく冷たいんです。
手袋がないと・・・。
『FPの家 K邸』
壁の断熱材を入れ始めました。
といっても、普通の断熱材ではありません。
そう、柱と柱の間に入れる事で、壁下地兼断熱材になる『FP壁パネル』の施工がいよいよ始まったんです。
以下の写真は、FPコーポレーション㈱のカタログより抜粋・転載させていただきました。
写真は断熱材を充填する前の木枠を撮ったもの。
組立図の通りに国産スギ材のフレームを組み立てます。
設計により筋違入り(片筋違・襷掛け筋違)の製作も可能です。
またこの段階で、木材に防蟻・防腐処理する事も出来ます。
そしてフレームの両面にクラフト紙を貼り付け、準備完了。
これを5段積み重ね、プレス機で30tの荷重を掛けます。
そして温度・湿度を管理しながら、決められた分量のウレタン原料を注ぎ口に注ぎ、長いノズルを引き抜きます。
最後にウレタンで出来た栓をすれば完成です。
木枠の隅々にまで、隙間なく、同じ圧力でウレタンが充填されています。
またウレタンの持つ自己接着性により、木枠もしくはクラフト紙とウレタンはしっかりとくっつき、離れることがありません。
だからこそ、木枠を躯体に留め付けることで、他の断熱材と異なり『耐震性』を強化することが可能なんです。
一般的な断熱材は、躯体にステップルで留めたり、テープで貼ったりする程度。
耐震性には全く寄与することはありません。
そして、6面全てにスキン層と言われるウレタンが硬くなった層が存在する断熱材でもあります。
この層があることで、内部の断熱性の高いガスが空気と入れ替わる『置換』と言われる現象を起きにくくしてくれます。
発泡プラスチック系の断熱材は、初期性能は高いけど経年で性能劣化をする事が知られています。
この原因が、スキン層の無い切断面からのガス漏れです。
繊維系断熱材よりも高い断熱性能を持ちながら、他の発泡プラスチック系断熱材よりも性能が長持ちする。
実にすばらしい断熱パネルだと思います。
写真は、FPパネル内部の発泡したウレタン断面の様子を撮ったもの。
蜂の巣状にきれいな気泡が並んでいます。
現場発泡ウレタンのように断熱材内の気泡が連続しない『独立気泡』の為、音や空気・水蒸気が通りにくいのが最大の特長です。
高性能がいつまでも長持ちする。
そして、水や水蒸気を通さない。
そんな断熱パネルの施工が、いよいよ始まったんです。
一枚一枚のパネルには品番と階数が記載されています。
その品番を見ながら、パネル図面の指示通りにパネルを配置します。
そしてパネルを柱間に入れ、土台に載せます。
その時のパネルと柱間の隙間は2.0mm。
但し、パネル両側には厚さ3mmのウレタンスポンジが貼ってあります。
これを潰しながら、パネルを叩き入れなければなりません。
こんな風に、大きな掛け矢でパネルのフレーム部分を叩いていれます。
叩く時に大きな音がするのが珠に疵。
でも仕方ありません。
写真のように、梁に金物用の穴が開いている場合は事前にウレタンを充填する必要があります。
充分充填したら、上からアルミテープを貼り、そのままパネルを叩き入れます。
写真はパネルを半分ほど叩き入れた状態を撮ったもの。
入れ終えたパネルはこんな感じになります。
躯体とパネルは長いビスで留め付けます。
こうしておけば、リフォームの際にもビスを抜くだけでパネルの再利用が可能です。
何しろこのパネル、築18年のモデルハウスで経年劣化の無い事を実証されているんです。
だから、外したパネルをそのまま再利用が出来る。
世にも珍しい『リサイクル可能な断熱パネル』なんて、他にはありません。
凄い断熱パネルですが、欠点が無い訳でもありません。
例えば構造金物が取り付けられた箇所は、予め切り欠いておかなければなりません。
そしてこの部分にウレタンを充填し、上からアルミテープを貼らなければなりません。
でもこうしておけば、気密・防湿性を高める事も可能です。
繊維系断熱材のように、内側に防湿フィルムを貼る必要もありません。
とにかくウレタンの木口を出さないようにする事が、経年劣化を防ぐ対策です。
断熱パネルの所々に白い粉が吹いています。
現場には、こんな貼り紙が貼ってありました。
「木部表面に結晶状に白く浮いているのは、ホウ酸が十分に施工されていることを表しています。くれぐれも水や濡れた雑巾などで落とさないようお願いします。ボンドなどで接着する箇所は、軽く拭き取ってください。」
至る所に白い粉が吹いています。
充分な施工がなされている訳ですね、安心します。
しばらくの間は、断熱パネルの施工と欠き込み部のウレタン充填及び、アルミテープによる気密処理が中心となります。
ボチボチとその様子をご紹介したいと思います。
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