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今日の練馬・板橋も寒いですよ-。
陽射しがある分、昨日よりは暖かく感じますが・・・。
『FPの家 K邸』
現場では大工さんが外壁合板を張ったり、断熱パネルに気密テープを貼ったりしています。
そう言えば、昔近所で仕事をしていた大工さんは庭で材木にカンナを掛けていました。
最近の現場はどうなんでしょうか?
弊社の場合、新築であれば100%建物内で電動工具を使った切断・切削などを行っています。
庭にそんなスペースありませんし、そもそも庭が無い現場も多いんです・・・。
だから、写真のように床(この場合はべた基礎の耐圧盤ですが・・・)に削りカスや木粉が飛散します。
こうしたモノをそのままにしていると、シロアリ被害の元になる危険性が高まりますから清掃は重要です。
床下の場合、普段は目にする事がありません。
点検口を開けてみてビックリ!なんてことが無いように、しっかりと清掃させるようにしています。
じきに、床下も隠れて見えなくなってしまいます。
今のうちに、床下のアレコレをご紹介したいと思います。
まずは耐圧盤に設けられた水抜き穴です。
工事中の雨水などが基礎内に溜まらないように設けています。
上イラストは『地下シロアリの進入路』を示したもの。
土中に生息するイエシロアリ・ヤマドシロアリは赤い矢印のルートで建物内に侵入すると言われています。
基礎に設けられた配管スリーブ
耐圧盤に設けられた穴
立上りと耐圧盤の打継部などが、危ないようですね。
シロアリの嫌いなモノは日光と風なんだそうです。
体皮の乾燥が苦手らしいですよ。
だから、地中からそのまま建物内に入れるルートを取るそうです。
打継部を写してみました。
中央の金物は巾止め金具です。
写真は、コンクリート打設前の巾止め金具を写したモノ。
立上りコンクリートを貫通している為、コンクリートと金物の間に出来る小さな隙間を通ってシロアリが入ることもあるそうです。
聴くところによれば、2mmの隙間があればシロアリは侵入可能との事。(恐るべきシロアリ・・・。)
ここには、写真のようにシール剤を充填してあります。
ボレイトシールを使っています。
日本で唯一、ホウ酸を配合した防蟻シーリング剤なんだそうです。
他のシール剤は合成殺虫剤を添加している為、5年程度で効果が切れてしまうそうです。
また水抜き穴には、写真のような製品を採用しています。
穴の中にステンレス製の網が入り、その上にフタを被せることでシロアリの侵入を防ぐしくみです。
立上りコンクリートに設置されたスリーブ管の廻りにも、シール処理をするそうです。
でもスリーブが地面よりも高い場合は、この処理はいらないそうです。
黄色いシートが地面の高さです。
スリーブの隙間はこれより50mm高いので、シール処理が無くてもシロアリは侵入しないようですね。
土台を撮ってみました。
インサイジング加工のされた防腐土台です。
アンカーボルトや土台表面には、結晶化したホウ酸が浮かびあがっています。
ご存知でしょうか?
防腐土台は、あくまでも『腐朽菌』に対して有効な土台であり、シロアリに対しては若干不安が残る材料です。
そして、代表的な防腐剤であるACQは金属を錆びさせる欠点があります。
だから、写真のようにアンカーボルトに触れると不安が残ります。
錆びて耐力が落ちるとも思いませんが、やはり心配ですよね。
以下に木材劣化生物の劣化を止めるのに必要なホウ酸量(毒性閾値)を示します。
イエシロアリ・・・3.0㎏/㎥BAE
ヤマトシロアリ・・・3.0㎏/㎥BAE未満
アメリカカンザイシロアリ・・・1.0㎏/㎥BAE
腐朽菌類・・・1.0㎏/㎥BAE
ヒラタキクイムシ(ラワンムシ)・・・1.2㎏/㎥BAE
なるほど、シロアリは腐朽菌の3倍近いホウ酸量が必要なんですね。
防腐土台を使っても、防蟻処理はキチンと行いましょう。
posted by Asset Red
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