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クリスマス・イブの練馬・板橋は、曇天。
気温も低く、なんとも寒々しい気候になっています。
夜は雨かも?(もしかしてホワイトクリスマス?)
心温まる話でも書きたいところなんですが、逆に寂しい事件が・・・。
初体験です。
『FPの家 K邸』を見に行った際、カメラを提げて現場から出てコインパークまでトボトボと歩いていました。
前からはお巡りさんが2名、自転車で近づいてきます。
軽く会釈をしつつ、すれ違いました。
しばらくすると後ろから声が聞こえます。
「すいません、少し良いですか?」
「先程のお宅で、何をしていたんですか?」
(えっ!職質?)
胸ポケットから名刺を出しつつ、答えました。
「工務店の者です。先程の現場を管理しています。」
「戸締りや雨養生の確認をしていました。」
(近隣の方が、通報でもしたのかな?)
(カメラを提げたオジサンが、現場の廻りをウロウロしていたら怪しまれても仕方ない・・・。)
「そうでしたか、失礼しました。」名刺を見ながら私の顔をジロジロ見ています。
「ご苦労様です。現場周辺のパトロール、引き続きよろしくお願いします。」
早々に退散してきました。(まだ怪しまれているのかなー・・・。)
特に呼び止められませんでした。
まさか、クリスマス・イブにこんな体験をするとは・・・。
人相、悪いのかな 涙
気分を変えて、暖かくなる話を書きたいと思います。
住宅省エネルギー技術 施工技術者講習テキストからの抜粋です。
床の断熱
①根太間断熱
根太間に断熱材を施工する方法です。
防湿フィルムが付属している繊維系断熱材の場合は、防湿フィルムを室内側に向けて施工します。
端部が相シャクリされているボード状の繊維系断熱材もあります。
この手の断熱材には裏表があります。
表は水蒸気が侵入しにくくなっていて、裏は水蒸気が通りやすいように小さな穴が開けられています。
決して裏表を間違えた施工してはなりません。
そんな事をすれば、室内側の水蒸気が断熱材内部に侵入した水蒸気が留まり結露を招く事になりかねません。
ボード状の発泡プラスチック系断熱材を使う場合には、根太間隔に合わせて小口が直角になるようにカットする必要があります。
どちらの断熱材を使う場合も、根太間と隙間が無いよう施工しましょう。
床下空気の流入は、断熱材の保温効果の低下を招きます。
②大引間断熱
床組みを根太レスとし、大引間に断熱材を施工する方法です。
規定のピッチに合わせて土台や大引に専用金具等を取付け、大判の床用断熱材を敷き込みます。
断熱材が撓まないようにすることが肝心です。
根太間断熱と同様に、床下空気の流入は断熱材の保温効果の低下を招きます。
先日施工した、床の付加断熱部分を床下から撮ってみました。
左側に見えている板は、断熱材の継手部分を抑えるための防蟻合板です。
また鋼製束の上にある木材は、大引となります。
先程の②大引間断熱に該当する断熱施工となります。
断熱材の熱伝導率は0.040W/mK、大引の熱伝導率は0.12W/mKです。
数値が小さい程、通り抜ける熱量が少ないことを表します。
もしも断熱材を大引と同じ木材に変えようとすれば、その厚さを30cmにしなければなりません。
つまり、大引の部分は断熱材よりも熱を通しやすくなっている訳です。
こうした部分を『熱橋部』といいます。
大引間断熱であれば、910mm間隔に巾105mmの熱橋部が存在する事になります。
サーモカメラで覗けば、青い部分がマス格子状に見える筈。
根太間断熱であれば、303mm間隔に巾45mmの熱橋部が存在する事になります。
サーモカメラを覗けば、梯子状に見える事でしょう。
ちなみに鉄骨住宅の場合は、木材の代わりにスチールを使います。
鉄の熱伝導率は55W/mKですから、先程の断熱材と同じ性能にするには137.5cmの厚さが必要です。
この辺りが、鉄骨住宅の断熱性能を高くしにくい理由となっています。
話を戻します。
熱橋を無くしたければ、熱橋となる部材を断熱材で覆えばいい訳です。
大引や根太の下に、ある程度の厚さの断熱材を貼ることで解決出来ます。
例えば、大引の下に厚さ40mmの硬質ウレタンフォームを貼った時の熱抵抗は2.54になります。
厚さ100mmのウッドファイバーの熱抵抗は2.50ですから、もう熱橋ではありません。
今回はFP床パネルの下に断熱材を付加する事で、熱橋対策&断熱強化を図る事にしました。
FP床パネルは写真のように、大引上に敷き込みます。
厚さ100mmの床パネルの構成は以下の通り。
厚さ12mmの構造用合板
厚さ88mmの硬質ウレタンフォーム
尚、外周及びパネル中間に巾38mmの木材がフレームとして入っています。
パネル自体が根太間断熱構造になっている訳です。
通常の施工ではこれを大引上に敷き込みます。
「フレーム部分が熱橋では?」
厚さ88mmの木材+12mmの合板の熱抵抗は、0.80。(確かに熱橋です。)
厚さ36mmのグラスウール16K相当にしかなりません。
でも大引の上の熱橋部(フレーム)の熱抵抗は1.67になります。
これは厚さ75mmのグラスウール16Kに相当します。
これなら熱橋とは言えないでしょう?
つまり、大引間に断熱材を入れれば良い!
FP床パネルの下(大引間)に断熱材を入れた際の構成は以下の4種類となります。
①12mm合板+88mm根太+大引/熱抵抗1.67(75)
②12mm合板+88mm根太+100mmWF/熱抵抗3.42(153)
③12mm合板+88mmウレタン+大引/熱抵抗4.61(207)
④12mm合板+88mmウレタン+100mmWF/熱抵抗6.36(286)
()内はグラスウール16Kの相当厚さを示しています。
①はパネル内の根太の下に大引がくる場合
②はパネル内の根太下に断熱材がくる場合
③はパネル内の断熱材の下に大引がくる場合
④はパネル内の断熱材の下に断熱材がくる場合
これ以外は無いはずです。
問題ないでしょう?
先述の住宅省エネルギー技術 施工技術者講習テキストには、こんな事も書かれています。
引き続き抜粋となります。
③床の気密方法
合板等を下地のある部分で継ぐことにより、気密層になります。
下地の無い場合は、実付合板を使用するか、継ぎ目に気密テープを貼って気密層とします。
FP床パネルを使用する場合も同様です。
パネル上面の合板に実はついていません。
でも合板の下には木下地が入っているし、パネル自体の継ぎ目は必ず土台もしくは大引上に設けています。
繋ぎ目に、アルミ気密テープを貼る事で気密層もバッチリです。
posted by Asset Red
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