根切り・鋤取り

ニュースでは厳しい寒さと言っていましたが、今日の練馬・板橋は思ったほど寒くなかったように思います。

身体が寒さに慣れてきたのかな?

それとも、正月休みのせいでミートテックの性能が向上してたりして・・・。


『FPの家 M邸』

ようやく長期優良住宅の認定が下りたので、根切り・鋤取りを開始です。

朝一番、遣り方が狂っていないかどうかの再確認を行いました。

水貫の高さは設計GL+600mmに設定しました。

GLとはグランドラインの頭文字、地面の高さを表します。

つまり水貫天端から600mm下が設計上の地盤高さになる訳です。

現況GLとほぼ同じところもあれば、設計GLよりも現況GLの方が高いところもあります。

高いところは、削って低くしなければなりません。

まずは敷地の端にオートレベルを据え付け、ユンボを使って鋤取りを開始します。

地面にチョークを使って建物のアウトラインを標します。

写真は余掘り分(建物中心線より外側に210mm)を見越したアウトラインです。

これを目安にして、ユンボで地盤を掘っていきます。

元々砂利敷きの駐車場であった為、地面は相当固くなっています。

建物の前にご実家が建っているせいか、早い時間は日陰が多いようです。

地面を掘ると、まだ凍っています。

剣先スコップで掘ろうとしても、なかなか先に進めません。

こんな時、機械の有り難さが身に沁みますね・・・。

重機で大まかに掘ったら、人間の手で微調整を行います。

スコップを使ったり、鍬を使ったり・・・。

時々受光器を取付けたバカ棒の先端を地面に当て、レベルを確認しながらの作業となります。

受光部を撮ってみました。

下向きの矢印が見えるでしょうか?

もう少し、レベルを下げないとならないようですね。

掘って出てきた土砂を発生残土と言います。

発生残土を敷地内に仮置き出来るスペースがある場合は問題ありませんが、都内の現場では大抵敷地内に仮置きスペースは確保できません。

写真のようにダンプカーに積んで、近くの残土処分場にお金を払って引き取ってもらいます。

作業に伴うオペレーターの人件費・重機のリース料・燃料費の他に処分費そして運搬に伴うオペレーターの人件費・ダンプのリース料・燃料費も余計に掛かる訳です。

捨てるものにお金をかけるなんて、つくづく勿体ないと思います。

斜線の影響がなければ地面の高さを上げるのもアリなんですが、そんなケースはめったにありません。

こうした残土は、処分場で分別され、土・砂利として販売されています。

「こっちが捨てた土砂なんだから、安くしてよ。」

なんて頼んでも、聞いてもらえません。

「だったら、せめて無料で引き取ってよ。」

こんな理屈も通る訳ありません。

写真は根切り底となります。

そうそう、思わぬハプニングがありました。

枯れ井戸の出現です。

掘っていたら、1.0m位の穴がいきなり開いてびっくり!

既に水は無かったので、念のため息抜き管を挿しそのまま土で埋めてしまいました。

写真は地鎮祭の際、神主様よりお預かりした鎮物です。

鎮物とは地鎮祭のとき、土地の神(氏神)をしずめるために地中に埋めるもので、昔は人形(ひとがた)・鏡・剣・などを埋めたそうです。

これを建物の中心、深さ20cmほどの所に埋めさせていただきました。

(どうぞ、何事もなく安全に工事が進みますように・・・。)

(そして、M様のご家族が健康で幸せな暮らしができますように・・・。)

この後、砕石地業→防湿シート敷きと作業は続きます。

その様子は、後日報告させていただきます。

 

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