免疫力がアップします。

免疫細胞のひとつとしてナチュラルキラー(NK)細胞と呼ばれるものがあります。

都内で働く30~60歳台の男性を対象にした研究では、ヒノキの匂い成分である精油が、このNK活性を上昇させた可能性があるとの報告がありました。

実験状況は以下の通り。

被験男性は12名。

連続した3日間、ホテルに19時から滞在し23時~翌朝7時まで就寝。

宿泊室では加湿器を用いてヒノキ材精油を蒸散。

1日目の朝(ホテル滞在前)と4日目の朝(3晩滞在後)に血液を採取してNK活性を検証。

ヒノキ材精油を揮発させた室内に3日間宿泊滞在した前後のNK活性の変化を調べたところ、下図のように滞在前に比較して滞在後に有意に上昇していました。

また滞在の前後でストレス指標である尿中ノルアドレナリンも、下図のように有意に低下していました。

ストレスが軽減し、そのことがNK活性の上昇につながったのではないかと考えられているようです。


免疫系とは動物が自分の体内から異物を排除し、生体の恒常性を保つためのシステムです。

普段、私達が免疫系の働きを意識することはないかもしれません。

でも免疫系の機能がうまく働かなければ、体はウィルスや細菌などの病原体にどんどん入り込まれてしまうことになります。

免疫系の中でも重要なのは血液中に存在する免疫担当細胞です。

免疫担当細胞には色々な種類があり、それぞれ異物を認識したり、直接やっつけたりする役目を担っています。

免疫担当細胞のひとつがNK細胞と呼ばれるもの。

これは比較的最近になって発見されたリンパ球の一種であり、その働きの多くはまだ明らかにされていません。

ただ、腫瘍細胞(癌)の監視機構やウィルス感染の防御機構に関する機能をもつと考えられています。

最近の研究では、森林浴をすることによりNK活性が上昇することが明らかになり、注目を集めました。

様々な研究により、ストレスと免疫系の働きには密接な関係があることも示されています。

たとえば、ストレス時に分泌されるホルモンがNK細胞の働きを抑制したり・・・。

ストレス研究の始祖であるハンス・セリエは、ストレスへの抵抗期が長引くと、やがて体が疲れ切ってしまい正常な抵抗力を発揮できなくなると唱えました。

ストレスを上手にコントロールすることが重要です。

林野庁/科学的データーによる木材・木造建築物のQ&Aより、一部を抜粋させていただきました。

 

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