最近少しずつではありますが、『内窓』を取付けるリフォームが増えています。
既存住宅の断熱化を図ろうとお考えの方であれば、真っ先に考えることだと思います。
今日も、マンションの掃出し窓に内窓を取付けたいという方の家に採寸に行ってきました。
既存窓の内側に樹脂製(木製もあります。)の枠および建具を取付け、Low-Eペアガラスを嵌め込むことで簡単に結露予防や高断熱化を図ることが出来ます。
でもカーテンが干渉したり、窓の内側に窓が付く訳ですから開け閉めが面倒になる等のデメリットもあります。
この辺りの事を事前に説明し、理解して戴かないとクレームになる事もあるので注意が必要です。
弊社の場合は、LIXILのインプラスやYKKapのプラマードUを提案することが多いですね。(価格上の問題です。)
でも最近知ったこの内窓も良さそうなんです。
大信工業株式会社の『内窓プラスト・クオリティ』をご紹介したいと思います。
高気密化のために独自開発した画期的なダブルフレーム工法が特徴です。
外枠+内枠のダブルフレームが寸法差やたわみ・歪みのある既存枠にジャストフィットし、外窓と内窓との隙間を無くします。
設置後の経年変化にも対応し、長期に渡る高い断熱性能も確保できるようですよ。
一般的な内窓よりもさらに気密性を高める工夫が随所に施されているようです。
8つの高気密アイデアを順を追って説明させて戴きます。
①サッシとは発想が異なる『樹脂製建具』が原点です。
内窓プラストは木製建具を樹脂でつくることから始まりました。
サッシのようにクレセント(鍵)で枠と枠を締め付けるのではなく、『面』で気密を取る構造も建具ならではの発想です。
②上枠の隙間を塞ぐ『アジャスター機能』があります。
上内枠の内部にはクッション材が挿入してあり、上枠をバウンドさせて戸首(内窓上部)に落とし込むことで鴨居溝との隙間を抑えます。
経年に伴う設置枠の撓み・歪み・垂れにも対応し、気密性を保ちます。
③樹脂の軟らかさを考慮した召し合わせ部の『煙返し』を採用しています。
樹脂の軟らかさに配慮して、引違いの内窓が重なる召し合わせに『煙返し』を採用。
内窓を閉めると、この部分がしっかりとかみ合うことで気密性を確保します。
クレセントが無い為、開閉がスムーズでインテリア性にも優れています。
もちろん、オプションでクレセントを設けることも可能です。
④敷居溝との隙間を防ぐ『スプリング式スライドピース』を採用しています。
戸車の高さ調節で生まれる敷居溝との隙間をふさぐため、スプリング式スライドピース(NT型・HT型)を採用。
自動的に上下することで内窓を密着させつつスムーズな開閉を可能にし、熱や音の出入りをガードします。
⑤高気密化のために独自に開発した『ダブルフレーム工法』を採用しています。
設置枠の撓み・歪みに対応しながら高気密化するために独自開発しました。
現場採寸後にオーダーした外枠を固定し、内枠を嵌め込むことで隙間を無くします。
内枠には外枠固定のために使う金具を隠す美観効果もあります。
⑥レール溝内部に気密材を入れている『丘戸車』を採用しています。
独自に開発した丘戸車は、レール溝内部に気密材を入れることで高い気密性や断熱性を保持。
また平らな枠の上を戸車が走る構造の為、力が分散され内窓に重いガラスを選んでも優れた耐久性を発揮します。
⑦枠の収縮を抑え込むタッカーによる施工です。
外枠の取付はビス留めではなく、タッカー(建築用ホッチキス)を使用。
枠全体に細かいピッチで並列に固定していき、枠をより密着させます。
また、これにより寒暖差による枠の収縮を抑え込む効果もあります。
⑧熱と音の出入りを塞ぐ高品質な気密材を用いています。
内窓プラストは、熱と音の通り道になる僅かな隙間も逃しません。
気密材を熟知した大信工業ならではの、高品質部材を用いた徹底品質が外気からの影響をガードします。
断熱性能は他の内窓とそれほど変わりません。
でも気密性能が高いので、既存サッシと内窓間の結露をより少なく出来ます。
そして遮音性能も良くなっています。
既存窓+内窓の遮音性能は-40dBですが、プラストは-45dBとなっています。
たったの5dBと思ったでしょう?
交通量の多い道路の騒音レベルは80dBと言われています。
40dB下がると、図書館レベルになるそうです。
音は10dB下がると半分に感じるんですって・・・。
携帯電話の音量2は77dB、音量5は87dBなんだそうです。その差はちょうど10dBあります。
その4倍+5dBって、けっこう凄いですよね。
ちなみに価格ですが、一般品に比べて少し割高になっています。
どこかで実際に使ってみないと、本当のところはわかりませんけどね・・・。