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昨日、速報を書かせていただいた『FPの家 M邸』の建て方の様子をご紹介します。
前日、土台の上に置かれた1階柱と床梁。
まずは梁の梱包を解いて、それぞれの位置に配ります。
配り終えたら、柱の梱包を解きそれぞれの位置に建てていきます。
この時、目安になるのが土台と柱に書かれた『番付』です。
横軸をい・ろ・は・・・
縦軸を1・2・3・・・
で示し、交点で座標を表す大昔からの仕組みです。
「次、い通りの1番です。」
なんて表現します。
1階に使う部材には黒字で書かれ、2階に使う部材には赤字で書かれています。
万が一、車に積む際に1・2階を間違ってもすぐに分かるようになっています。
凄い知恵ですよね。大昔の大工さん、偉い!
フランスから海を渡ってやってきた『ポターン』を撮ってみました。
腰に付けたリモコンで操作します。
一般的な重機(ラフター等)はエンジンで動いていますが、ポターンは100V電源で動きます。
現場用の仮設電柱にコンセントプラグを挿せば動く訳です。
本家本元のポターンは200V電源で動くそうですよ。
でも日本の場合、ほとんどの現場は100V電源です。
輸入する際に200Vから100Vに変更しているそうです。
その分、パワーが無いのが珠に疵。
でも空気を汚さないし、エンジン音が無いのがメリットです。
ラフターのように運転手(オペレーター)が要らないのも良いですね。
柱を立て終えたら、梁を吊り上げ柱の上に載せていきます。
梁下端の穴と柱のホゾを合わせるのって意外と面倒なんです。
梁は水平に降ろさないとホゾが入りません。
柱はまだこの段階ではまっすぐ立っていないので、ホゾ穴に合わせるように調整しつつ梁を下ろすんです。
ホゾとホゾ穴がぴったりと合ったら、掛け矢で上から叩いて入れます。
全ての床梁を入れ終えたら、構造金物を取付けます。
梁同志の仕口に取付ける『羽子板ボルト』
水平剛性を高める『鋼製火打』
全て、許容応力度計算(構造計算)による安全確認により決められています。
プレカット工場で事前に穴も明けてあるので、作業自体はすぐに終わってしまいます。
金物が取付け終わったら、建物の歪みを直さなければなりません。
柱に『防風下げ振り』を取付け、柱が真っ直ぐに立っているかどうかを確認します。
真っ直ぐに立っていなければ、『屋起こし』を行います。
写真中央の棒を使います。
一方を基礎もしくは土台に当て、もう一方を梁に当てます。
棒自体が伸び縮みするので、どんな場合もアジャストできるようになっているんです。
大工の指示に従い、棒中央にあるハンドルを手前に回したり戻したり・・・。
回す方向で棒が伸びたり縮んだり。
これを数か所行い、躯体の歪みを直します。
歪みを直したら、ネダノン合板を張っていきます。
厚さ28ミリ、弊社では実(サネ)付合板は使用しません。
今回採用している柱は国産杉の集成材。
そして梁は米松集成材。
弊社のスタンダード仕様となっています。
合板を張り終えたら、梁を並べ
柱を立て
建て方を再開します。
いよいよ最後の部材を取付けます。
上棟完了です。
片流れ屋根の為、棟木はありません。
一番高くにある部材が棟に当たるのかな?
いつもは棟を取付ける写真を撮るんですが、今回は最後の部材を入れているシーンにしました。
小屋組、完了です。
2階の歪みも直しました。
イメージシートもご覧の通り。
無事、建て方完了です。
お疲れさまでした。
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