ラス網を張っています。

何だか雲行きが怪しくなってきました。

今日の練馬・板橋はお昼過ぎから雨模様。

今晩遅くには雪に変わると言う予報も出ています。

『FPの家 K邸』

そんな天気にもめげず、現場ではラス屋さんが『ラス網』の施工を行っています。

当該建物の外壁はスイス漆喰&湿式タイルです。

その為には、モルタルを塗らなければなりません。

その下地がラス網です。

まずラス網の施工に先立って、補助胴縁の取付が行われました。

補助胴縁とは、胴縁の間に設置する通気層確保のための小胴縁です。

一般的な通気胴縁の間隔は455mmとなっています。

ここにサイディングなどの外壁材を取付けますが、左官を塗る場合には問題が発生します。

左官塗りの下地となるラス網を胴縁に留め付け、これにモルタルを塗付けるとラス網の裏にモルタルが回ってしまい通気層を狭くすることがあるんです。

その為、その半分の227.5mm間隔に胴縁および補助胴縁が取り付けることで、こうした現象が起こらないようにしている訳です。

通気層の確保は、木造住宅の耐久性にとっては非常に重要な問題です。

窓廻りには、補助防水シートの増し張りが行われています。

また土台水切の上には左官用の定規が取り付けられ、その上に補助防水シートが増し張りされています。

いよいよ、ラス網の施工が始まります。

今回採用したのは、ニッケンの通気ラスです。

湿式通気工法のためのラス材となります。

これを使うとで外壁と躯体の空間(通気層)をしっかりと確保して、木造住宅の耐久性を高めることができます。

折り曲げや切断が容易で、わずらわしい役物が必要ないのもメリットなんです。

もちろん、各種基準もクリア。

住宅金融支援機構基準:700g/㎡

日本建築学会(JASS):基準800g/㎡

を上回る839g/㎡の質量を誇るそうです。

また1.6mmの力骨が150mm間隔でスポット溶接された丈夫な構造は、腐食性の高い溶融亜鉛メッキ材製で丈夫で長持ちも特長です。

こんな姿をしています。

裏紙はJIS Z 1503/3種同等品とあります。

これってターポリン紙ですよね。

ターポリン紙とは2枚の紙の間にアスファルトあるいは他の適性物質を塗って接着し、湿気を通さないよう加工した紙。

主として、湿気を嫌うものの包装紙に使われています。

この紙がそうなのかぁー。

なるほど、紙を剥がしてみると黒い糊状の物がありました。

これが湿気の侵入をある程度防ぎ、モルタルが通気層を塞がないようにしているんですね。

マニュアルに従い、ラス網は下から上。そして右から左に貼っていくそうです。

また、千鳥に貼るのが鉄則のようですね。

左右のジョイントは通気胴縁の上で行わなければなりません。

上にくる縦力骨の右側に平行になるように配置し、その際の間隔は10mm程度が目安です。

上下のジョイントも同様です。

ラスを配置し、ステップルで留めていく。

見ていても、作業は中々進みません。

ただ張れば良いという訳ではないようです。(当然ですよね・・・。)

まだまだ、しばらくかかるようですね。

窓廻りや出入隅部がまた大変なんだとか・・・。

次回は、その辺りをご紹介できれぱと思います。

雪が大したことないといいんですが・・・。

 

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