外気に接する床

穏やかな日曜日ですね。

今日の練馬・板橋は、天気も良く暖かったぁー。

でも、現場作業は全てお休みです。

なんだか勿体ない気もしますが・・・。

『FPの家 M邸』の屋根を撮ってみました。

野地合板の施工がきれいに終わっています。

これで、アスファルトルーフィングを張ることが出来ますね。

ひと安心です。

1階部分の土台天端から1.0m以下のホウ酸による防腐・防蟻処理も終わっています。

ホールダウン金物

許容応力度計算により求められた各種柱頭・柱脚金物の取付も始まっています。

1階から2階床を見上げると、梁間にFPパネルが充填されているのが見えました。

防水バルコニーの床に当たります。

上から見ると、こんな感じです。

躯体の間に、FPパネルが留め付けられているんです。

FPパネルとは、四方を木枠で組み、裏表にクラフト紙を貼った中に硬質ウレタンをタップリと詰めた断熱パネルです。

断熱材であり、気密・防湿材であり、構造材でもあります。

そして写真のように、躯体とパネルの接合部には気密テープが貼られ、この後ネダノン合板が上に張られます。

屋根に引き続き、いよいよ外皮の断熱施工が始まります。


外皮(外と建物内を分ける熱的境界)と言うと、一般的には

屋根もしくは天井

外壁

開口部

床もしくは基礎

となりますが、床には大きく分けて2つあるのをご存知でしょうか?

上のイラストを見てください。

『外気に接する床』

そして

『その他の床』

という文字がありますよね。

(その他、外気に接する土間床の外周部とかその他の土間床の外周部なんて文字もありますが、今回は割愛させていただきます。)

外気に直接接する床とは、その言葉の通り、下が外部になっている床を指します。

例えば、オーバーハング上部の床やビルトインガレージ上部の床です。

また、その他の床とは換気口などを通じて外気に接する床を指します。

これは、一般的に床と言われる基礎の上の床です。

先程の床断熱写真は、全て階上に部屋があり階下は外気、もしくは階上がバルコニー床で階下が部屋になっています。

前者は外気に接する床であり、後者は天井になります。


H28省エネ基準では、それぞれの部位ごとに断熱材の熱抵抗の基準を設けています。

例えば、木造住宅で充填断熱工法の場合の外気に接する床であれば、その値は4~7地区で3.3m・K/W。

この基準をクリアするには、グラスウール(16K)の厚さをおよそ150mmにしなければなりません。

FPパネルであれば、およそ80mmとなります。

また天井であれば、4.0m・K/W。

グラスウールであれば、およそ180mm。FPパネルであれば、およそ100mmでクリアします。


理由はわかりませんが、それぞれの部位により必要な断熱性能は異なっています。

「その性能を確保する事が出来るならば、どんな断熱材を採用しても構いませんよ。」

と言うのが、省エネ基準における基本的な国の姿勢です。

だから、どんな断熱材を採用しどんな施工を行うのかは、設計者・施工者に委ねられている訳です。


断熱材の室内側には気密・防湿層の施工が必要です。

また、断熱材と床材は密着させた方が快適です。

だってその間に空気層が介在すると、対流が発生し表面温度が低下する事もあるから・・・。

これらを達成するための施工はたくさんあります。

どうせ採用するのなら、より簡単で単純な施工が良いと思いませんか?

地震や経年により気密・防湿層が破断・劣化するような施工は遠慮したいですよね。

断熱材の落下で、快適な生活が送れなくなるような施工はもってのほかだと思いませんか。

さて、どんな断熱材を選ぼうか?

弊社が選んだ断熱材はFPパネルでした。

断熱力があって施工性が良い。

そして経年劣化が少なく、施工者の熟練度による施工ミスや施工ムラが少ない。

こんな断熱パネルについて、現場写真を見て戴きながら順を追って説明したいと思います。

機会があれば、是非ご覧ください。

 

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