アルミテープ貼っています。

構造現場見学会が終わりホッとしたのもつかの間、明日は定休日。

現場からの電話対応に追われないように、色々と段取りしているうちに一日が終わってしまいました。

『FPの家 M邸』

見学会の為にストップしていた『アルミテープによる気密処理』および『現場発泡ウレタンによる断熱補強』を行いました。

1階部分の柱脚金物です。

弊社では基礎断熱ではなく床断熱を行っています。

柱脚金物の取り付いているアンカーボルトは基礎コンクリートに繋がっていますから、外気温度と同じ温度になっています。

今日の練馬であれば、5~10℃というところでしょうか。

室内温度を25℃にしていたら、アンカーボルト&柱脚金物は結露することになります。

壁の中の話ですから、皆さんには見えません・・・。

冷たいアンカーボルト&柱脚金物を『熱橋』と言います。

結露を防ぐためには、写真のように熱橋部に室内空気が触れないようにしなければなりません。

 

また1枚目の写真をよく見ると、アンカーボルトの廻りにアルミテープが巻かれているのがわかると思います。

 

穴の隙間から出入りする冷たい空気を防ぐための『気密施工』です。

気密施工も色々と行いました。

梁と梁の繋ぎ目

2階床合板と梁や梁と壁パネル

壁パネルと柱

梁と梁の直交部や金物

1階床パネル同志の繋ぎ目

床合板の上に立つ床束のホゾ穴廻りも気密施工を行います。

細かい作業ですが、丁寧にコツコツ行うのがコツとなります。

窓廻りのウレタン充填も行いました。

写真はウレタン充填を行う前の状態を撮ったもの。

柱や窓まぐさとサッシ枠の間には隙間があります。

この部分を覗きこんでみると、フィンと呼ばれるサッシ枠と躯体を留め付ける羽根を見ることが出来ます。

今回採用したサッシはアルミと樹脂の複合サッシ。

フィンの部分はアルミ製です。

サッシの外側が外気で冷たくなれば、フィンも当然冷たくなります。

この部分に暖かい室内空気が触れれば、先述のアンカーボルトと同じ結果を招きます。

そう、フィンも熱橋部なんです。

だから、この部分にもウレタンを充填します。

室内の暖かい空気を熱橋部に触れさせないようにする為です。

サッシを取付ける際に、写真のようなベニヤをパッキンとして使います。

厚さ9mmのベニヤを入れることで、サッシ枠と躯体の隙間を最低9mm確保するための工夫です。

これを外し、サッシと躯体の隙間にウレタンガンの先端を突っ込みます。

ウレタンは奥から手前に引くように充填しなければなりません。

手前からいくら充填しても、奥まで入らないからです。

また、多層吹きが原則です。

一度で吹いてはいけません。

少しづつ何回かに分けて吹く事で、『スキン層』を確保するのが目的です。

ご存知でしょうか?

断熱材が熱を伝えにくいのは、中に含まれる『動かない空気』のお蔭です。

動いてしまう空気は保温できませんが、動かない空気はしっかりと保温をしてくれます。

ですから、繊維系断熱材の場合は『防風層』を断熱材の外側にしっかりと設ける必要がある訳です。

そしてウレタンの断熱性能が他の断熱材よりも高いのは、ウレタン内部のガスが空気よりも熱を保温するからです。

でも、このガスはいずれ空気と置き換わってしまいます。

これを『置換』と言いますが、こうなると断熱性能も低下します。

置換による断熱性能の低下はスキン層の有無と関係があるそうです。

スキン層があると置換は起きにくく、無いと早く起きてしまいます。

だから、スキン層は何層も設けた方が良い訳です。

ウレタンを充填した状態を撮ってみました。

時間を掛けて空気中の水分と反応して発泡します。

そして固まる瞬間に少しだけ収縮します。

その為膨らむ量を計算して吹かなければなりません。

乾燥したら、重ね吹きをします。

最後は出っ張った部分をカッターで平らに切削し、スキン層の代わりにアルミテープで切断面に空気が触れないようにします。

工場で製作する『FPウレタンパネル』と違い、『現場発泡ウレタン』は水蒸気を透過します。

内側に防湿・気密シートもしくは防湿・気密テープを隙間なく貼らなければ、壁内結露を防ぐことはできません。

施工は大変ですが、丁寧な施工が暖かさを長期に渡り維持し、建物の寿命を縮めないための必須となります。

アルミテープによる気密施工と、ウレタンボンベによる断熱補強。

どちらも弊社の建物には絶対必要なんです。

いつも使っている現場発泡ウレタンですが、今回は新しいものを試してみました。

ジャーン

インサルパック エラステックフォーム

少し前に試供品が届いたんです。

お試し施工のチャンスを待っていました。

いつものウレタンボンベからガンを取外します。

ウレタンクリーナーを用意します。

これをガンに取付けます。

そしてガンの引き金を引き、ガンノズルに詰まったウレタンを綺麗に除去します。

ボンベの交換の際には必ず行うメンテナンスです。

エラスティクフォームをガンに取付けます。

使用方法はいつものウレタンと同じです。

隙間の奥までノズルを突っ込み、手前に引きながら充填します。

失敗しました。

どうやら、ウレタンの吹き出し量が多かったようですね。

従来のものよりも少なめに吹くのが良いようです。

フォームの様子は石鹸の泡に似ています。

きれいに吹く事ができました。

時間が経っても膨れて来ません。

いつものウレタンは写真のように膨れて溢れることもありますが、そんな事も無いようです。

使用上の問題は特にないようですね。

後は固まった後の状況を確認しなければなりません。

従来のウレタンと違い、ゴムのように伸び縮みするのが特長なんです。

だから、地震で揺れてもウレタンのように切れる事がありません。

躯体とサッシのそれぞれにくっ付いて、揺れに追従してくれるので、気密性や断熱性が維持・確保される訳です。

そして、気密テープを貼れば表面の膨らみは凹んでしまいます。

だから、スキン層をわざわざ切る必要もありません。

カタログ通りであれば、素晴らしいですよね。

早く確認したいものです。

正式なお値段はまだ出ていません。

多少高くなっても、使うつもりです。

本当にカタログ通りの製品ならば・・・。

金額も早く知りたいなぁー。

 

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