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朝からシロアリのお話です。
『ダスティング』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「あー、あれね。」
「赤いドレス来て女装してたよね。」
「えっ?」
「それ、ダスティンホフマンですよね・・・。」
しょうもない話、スイマセン。
ここからは真面目な話です。
実は、シロアリ対策のひとつなんです。
シロアリ対策と言えば、防蟻剤を木部に噴霧もしくは塗布する方法が一般的。
弊社では『合成殺虫剤』を使用せず、主にホウ酸を含む原料を高濃度水溶液にして噴射・塗布する手法を採用しています。
シロアリや木材腐朽菌の栄養源となる木部にたっぷりと含ませることで、毒性化する訳です。(もちろん、人間に対する毒性は極めて低いのでご安心を!)
新築建物であれば、確実に処理することが可能です。
でも既存建物であれば、塗れない部分がたくさんあります。
そんな『手の届かないところ』などを確実に処理するために、粉状のものを噴射して隅々まで処理する方法がダスティングです。
ホウ酸はいろいろな昆虫に効くので、散粉処理をすることにより不快害虫の増殖を防ぐ効果も期待できます。
シロアリは体の表面を清潔に保つため、仲間同士でお互いの体を舐めあう性質があるそうです。
これを『グルーミング』と言いますが、ダスティングをする事でこうした性質を利用してシロアリ対策を施すことができるんです。
屋根裏や床下にホウ酸を散布すれば、その上を歩いたシロアリの足裏にはホウ酸が付着します。
ホウ酸を付着させたシロアリは巣に戻ります。
そして付着したホウ酸は、グルーミング時に他のシロアリに伝播します。
こうして巣の中のシロアリにホウ酸が拡がり、最終的にはシロアリ群を巣ごと根絶させることが出来る訳です。
その為の条件は、防蟻剤が遅効性である事。そして忌避性を持たない事。
忌避性があればシロアリは近ずきませんし、当然足裏に付着することもありません。
また即効性であればその場で死んでしまいますから、他のシロアリを巻き込むこともありません。
以前は忌避性が高く即効性の防蟻剤が多く使われていたそうです。
でも、これらはシロアリに警戒されてしまい根絶させることが出来ません。
おまけに効果が薄れてしまえば、そこから一点突破されてしまいます。
遅効性で忌避性をもたないホウ酸だからこそ、有効な手法なんですね。
先日、『FPの家 K邸』でダスティングを行いました。
何故なら、新築乾材シロアリ保証の第1号物件だから・・・。
「何ソレ?」
ここで、『ボロンdeガード』の『アメリカカンザイシロアリ保証特約』をご紹介したいと思います。
以下、ボロンdeガードHPからの抜粋となります。
アメリカカンザイシロアリ保証特約/保証特約の詳細/アメリカカンザイシロアリの詳細
【保証制度の概要・主な条件】
実は私、劣化対策アドバイザーの第1号なんです。
だからボロンdeガード工法の全構造材ホウ酸処理を採用し、ダスティングを行えば怖ーい『アメカン』の被害から大切な家を守ってくれる保証が受けられる訳。
アメカン保証はまだ始まったばかりの制度です。
やってみなければわからない事もたくさんあります。
お施主様の承諾を得て、「試しにやってみよう!」
ということになったんです。
ここからは、実際の施工風景となります。
木工完了前の作業となりました。
ダスティングに使用する噴霧器のヘッドです。
こんなコンプレッサーも使います。
天井点検口がある場合は、そこから中に入って処理を行います。
もうもうとした天井裏。
辺り一面真っ白です。
ユニットバスの天井裏も処理しました。
床下にも潜り、処理します。
天井と床の間(階間)もしっかりと処理。
ダウンライト穴にもノズルを挿し込んで処理します。
白いモノは吸音材、この上にホウ酸を撒かなければなりません。
穴からホウ酸の粉末が落下しないように、処理後は養生を行います。
コンセント穴も同様です。
しっかりと処理。
ホウ酸の毒性は極めて低いとは言え、無毒ではありません。
処理中の養生もしっかりと行いました。
ホウ酸は揮発しません。
ただ木部の内部に沁み込んでいるだけ、そして天井裏や床下そして壁の中に撒かれているだけ。
その効果は永久に続きます。
でも、従来の合成殺虫剤系防蟻剤の場合は揮発します。
効果も、せいぜい5年間しかもたないそうです。
家の中で噴霧したら、中にいる人間にも悪影響を与えそうです。
シロアリが先か人間が先か?
こんな心配はイヤですよね。
posted by Asset Red
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