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新築の場合、『高断熱・高気密』住宅しか建てない弊社です。
『1液性簡易発泡ウレタンフォーム』は必需品。
えっ、それ何?
という方も多いかと思います。
拙ブログでは『現場発泡ウレタンを充填』なんて書かれることが多いですね。
写真のような専用ガンをボンベに取付けて
隙間の充填や熱橋部の断熱補強に使います。
『簡易発泡』という表現は、現場にて動力を使わずに簡単にフォームの吐出・発泡・硬化が可能であることを意味しているようですね。
良く耳にする〇〇〇フォームのような現場発泡ウレタン(スプレー工法)は、動力を使うので該当しません。
弊社が採用する1液性フォームの特徴は以下に挙げてみました。
①1つの容器に主原料であるイソシアネート・ポリオール・発泡剤が入っています。
使用時に容器を良く振る必要があります。
吐出された原液は空気中の水分と反応して発泡・硬化します。
②液を吐出後、およそ2倍に発泡しおよそ10分後に表面が硬化。
1時間もすれば内部まで硬化します。
(表面硬化時間・内部硬化時間は製品により異なりますので、それぞれご確認を)
③1回の注入・充填は50mm×50mmが最大です。
それを超えるとフォーム内部に空気中の水分が浸透せず、発泡不良になる可能性があります。
このような場合は、何度かに分けて注入・充填を行いましょう。
この時、下層部の内部硬化を確認後に次層の注入・充填を行うことが重要です。
④極端に密閉された箇所への注入・充填も、同じ理由により発泡不良に繋がります。ご注ください。
また弊社では使っていませんが、2液性フォームもあります。
この特徴も以下に挙げておきましょう。
①イソシアネートを主とするA液とポリオールを主とするB液の2つの容器から成り立っています。
それぞれの容器には発泡剤が含まれていて、これにより液が容器の外に吐出されます。
容器外に吐出された両液を1:1に均等に混合する事により、発熱化学反応が起こりフォーム形成します。
②液を吐出後およそ5~8倍に発泡し、30~60秒で表面硬化、2~5分で内部まで硬化します。
(表面硬化時間・内部硬化時間は製品により異なりますので、それぞれご確認を)
③熱伝導率は1液性よりも2液性の方が優れた値を示します。
④厚みや空間の体積に関わらず、一挙に作業を進めることが可能です。
両者に共通するのは以下のこと。
①硬化したフォームは紫外線に当たると劣化します。
直射日光の当たる場所への施工を行う場合には、フォームの内部硬化後にパテや塗料による表面処理を行う必要があります。
②使用時の適正温度は、24~29℃です。
寒冷期には、事前に20℃前後の室内で缶を暖めるなどして缶の温度を高める必要があります。
ストーブ・バーナーや熱湯などによる急な加温は避けてください。破裂することがあります。
③プライマーなどの下地処理は不要です。
ただし埃や脂分が付着しているとフォームの接着性を弱めることになりますから、事前に取り除きましょう。
1液性であれば、湿る程度に霧吹きすることで発泡状態を良くすることが出来ます。
2液性では、その効果は期待出来ませんので霧吹きは行わないでください。
④自己消化性(炎に晒されている間は燃えるが、炎から遠ざければ消化する性質)を有しています。
ただしこれは、不燃性・準不燃性・難燃性とは異なりますのでご注意ください。
熱伝導率・シックハウス症候群への対応・環境対応については、各製品データーをご確認ください。
知っているようで意外と知らない事もあるなぁー。
書いていて思いました。
posted by Asset Red
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