基礎の配筋をしています。

今日の練馬・板橋はおだやかな天気。

空も青いし、時々吹く風もさわやかで最高です。

『FPの家 Y邸』

只今、基礎の配筋真っ最中!

基礎図面に基づいて、基礎屋さんが一生懸命鉄筋を組んでくれています。

弊社では、2階建て・3階建てを問わず許容応力度計算によって建物の構造安全性を確認しています。

だから標準的な配筋要領はありますが、実際には諸条件によりその内容は若干変わることもあります。

部屋の大きさはマチマチだし、地盤の強さだって大きく違います。

いつも同じ配筋なんて、あり得ないですよね。

例えば立上り部分のトップ筋です。

弊社の標準仕様ではD16を使います。

以前はD13を使っていました。

でも許容応力度計算の結果、もう一本追加しなければならない事が多々ありました。

それならD13×2本を標準にしちゃおうか?

2本入れるのも面倒だよね。

だったら、D16×1本でいいんじゃない!

なんて感じで現在に至っています。


でも地盤の関係で強度不足の場合には、こんな配筋をする場合があります。

D16×2本。

当然、費用は余計に掛かります。

でも、安全性の確保の為には致し方ありません。

また弊社では、建物完成後に床下を確認できるように、床には床下点検口、基礎には人通口を設けるようにしています。

ネットから流用させていただきました。

人通口の写真と配筋図です。

こうした部分は立上りが連続していないため、強度が大きく損なわれてしまいます。

ですから、何らかの補強が必要になります。

例えば、こんな感じです。

弊社でも、状況に応じて様々な補強を行います。

例えば・・・

立上りが無くても良いように、地中梁をその下に設ける。

イラストのように開口部補強およびスラブ補強を行う等々。

今回の場合は開口補強&スラブ補強となりました。

これも全て、許容応力度計算により決定します。

設計者の経験や勘で決まる訳ではありません。

配筋の様子を見てみましょう。

外回りの立上り筋を配置し、下段のスラブ筋を並べている様子です。

D13を@200mm間隔で並べます。

小さな四角いモノはスペーサーブロック。

捨てコンと鉄筋の間に、1.0m間隔に配置します。

鉄筋の下から撮った写真です。

見にくいかも知れませんが、スペーサーブロックは常に下の鉄筋の下に置かれています。

こうする事で、捨てコンと鉄筋の間隔は確実に確保出来ます。

この場合は60mmですね。

捨てコンを省略する施工も多々見られますが、弊社では必ず捨コン施工を行います。

厚さ50mmの土間を設ける事で、スペーサーブロックの座りが良くなります。

鉄筋の上に載っても、沈むことがありません。

コンクリート表面し平滑で、凸凹もありません。

だから、コンクリートと鉄筋の離れ距離(かぶり厚さ)を確保出来るんです。

捨てコンを省略する場合は、砕石が土間の代わりとなります。

表面は凸凹してるし、ブロックの座りも悪く鉄筋に乗れば沈んでしまいます。

「載らなきゃいいじゃん!」

という人もいるかもしれません。

でもコンクリートを打設している最中は、足元の鉄筋を見ることは出来ません。

しかも鉄筋の間隔は縦・横200mmです。

200mm四方の四角形につま先を入れて歩くなんて、とても出来ません。

「あれ、鉄筋が下がったぞ。」

「打設を止めて、鉄筋を持ちあげなきゃ!」

なんて事が行われているとも思えません。

(少し下がったように感じるけど、まぁ大丈夫だろう。)

こんな事があるかもしれませんね。

鉄筋のかぶり厚さは耐久性に大きく影響を与えます。

ですから、絶対に確保しなければなりません。

立上りの場合も同じです。

写真のようにドーナツ型のスペーサーを使い、しっかりと確保するようにしています。

なお、ドーナツ型スペーサーの使用は厳禁です。

ですから弊社では、コンクリートの打設前にのみ使用し、打設時には外すようにしています。

外さないと、配筋検査時に瑕疵保険の検査員から指摘を受けますしね・・・。

上段のスラブ筋を施工している様子です。

弊社では、上下2重に鉄筋を配置したべた基礎が標準仕様です。

縦・横@200mmの鉄筋間隔は、場合により変わります。

縦・横@150mmになったり、縦@200mm・横@150mmなんて場合もあります。

スラブ厚さは200mmです。

一般的なべた基礎は150mmとなっています。

かなりゴツイですよ。

ちなみに立上りの巾は180mm。

一般的には120~150mmというところでしょうか?

この位ゴツイとかぶり厚さを充分取る事が出来ます。

安心です。

人間が行うことには間違いがあります。

少しの間違いが決定的な欠陥に繋がるような設計は、どうでしょうか?

例えば、鉄筋が少し波打ってしまっただけで、かぶり厚さが取れなくなるケースだってあります。

施工精度を高めることは重要ですが、ゆとりを持たせることも重要だと思います。

またスラブ厚さを厚くし、鉄筋量を増やすことは軟弱地盤では有効です。

万が一不同沈下が起きてしまっても、スラブが丈夫であればジャッキアップが可能です。

地盤改良業者の受け売りですが。

幸い、こんな機会には巡り合っていません・・・。

posted by Asset Red

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