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先日の風、凄かったですね。
ラジオでは、「床がザラザラになって掃除が大変だった。」なんて言葉が紹介されていました。
確かに、隙間の多い家ではこうなりますよね。
私も以前の家では、年中こうした感想を持っていたと思います。
高気密住宅に住むようになって早や7年。
すっかり忘れちゃいました。
先日、久し振りにこんな質問を受けました。
「隙間が無いとカビちゃうんでしょ?」
心無い『気密否定論者』がよく使う言葉ですよね。
そうしたお話をどこかで耳にしたんでしょう。
『気密』という言葉が、潜水艦の中で暮らすようなイメージを与えることが原因だと思っています。
気密性能の高い家とは、閉めようとすれば閉める事ができ、開けようとすれば開けることが出来る家をいいます。
「そんなの当たり前でしょ!」
という方が多いと思います。
でも、それは大きな間違いです。
気密性能の高くない家では、いくら閉めようと思ってもそこかしこにある隙間から空気の出入りがあり、常に開いている状態なんです。
つまり、閉めたくても閉められない家ということ。
ここで言う隙間とは、窓の隙間や床と壁の隙間を言います。
給排気口や換気扇、開いた状態の窓とは異なります。
冬の熱の流失割合を示した図となります。
でも、ここには隙間からの流失分が全く書かれていません。
屋根・開口部・換気・外壁・床の合計が100%になっていますから。
こんな事あり得ません。
でも、仕方ないんですよね。
建築業界自体は、こうした隙間の事を『見て見ない振りをしている』状況なんですから・・・。
空気の出入りを期待する穴と予期しない空気の出入りする穴を明確に分け、後者を少なくするのが気密を良くするということです。
そもそも気密性を高める意味は、『単に隙間を少なくする』ことではありません。
その意味をまとめると、以下のようになります。
それぞれの目的の為に隙間を無くす工夫をし、その結果を『気密性能測定』による『C値』で確認する。
省エネ・快適で健康を維持・増進出来る家をつくりたければ、こうしたプロセスを省くことは出来ません。
良い機会ですから、数回に分けて『気密性』についての話を書いてみたいと思います。
あー、そうそう。
最初に申し上げます。
気密性の高い家は息苦しいとか、停電になったら呼吸ができないなんてことはありません。
家の隙間を表す値『C値』は、小さいほど隙間が少ないことを示します。
仮にC値が0㎠/㎡の家があったとしても、中で呼吸が出来ないことなんてあり得ません。
だって、換気扇や給排気口は常に開いている訳ですから・・・。
posted by Asset Red
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