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我が国にも『省エネ基準』があります。
日本列島、北から南をいくつかのグループに分け
それぞれの外皮性能を基準として設定し
その基準を上回る家をつくるのが望ましい・・・。
そんなイメージでしょうか。
ところが、その基準を上回っている住宅は全体の5%しかありません。
(最近の統計を見ると6%ほどに増えてはいるようですが・・・。)
建築業界が悪いのか
それを指導する国が悪いのか
なんとも言えない情けない現状だと思います。
そもそも、『寒い住宅に住むことは健康を害する』という事実を国は封印していました。
国民を騙し、ミスリードしてきた訳です。
でも、一部の心ある有識者の草の根活動により、この状況は少しづつ変わりました。
そして、『寒い家は健康を害する』という事実は少しづづ市民権を得ています。
ようやく2020年、省エネ基準は義務化します。
(いまさら、省エネ基準の義務化かよ・・・。)
次世代省エネルギー基準が平成25年、そして28年に改正され現行の基準となっています。
でも、外皮性能的にはなんら変わっていません。
欧米の先進国や中国・韓国の住宅性能と比べても、大きく水を開けられている状況です。
悲しいかな、我が国は住宅後進国なんです。
そもそも、基準住宅の断熱性能なんてたいした事ありません。
上グラフの②がこれに当たります。
1月25日の盛岡の室温データーとなります。
朝7時のトイレの自然室温(無暖房室温)はわずか11℃です。
そして英国保健省の示す健康リスクが現れる室温は18℃。
あと7℃以上室温を上げるためには、暖房を掛け続けるしかありません。
(こんな基準、意味ないよね。)
そう思う事が多々あります。
それでも、この基準を義務化することで前に進めるかもしれない。
そんな思いや、かすかな期待は黄色信号を灯しています。
先日のFPの家東海築総会でも、話題に上りました。
(また、ハウスメーカーの横やり?)
どうやら違うようです。
建築業界で力を持つ方々は、未だに高断熱・高気密住宅に否定的。
「寒い家で我慢するから、心身ともに鍛えられる。」
なんてことを本気で考えているようです。
そんな方々の横やりで、先送りされるかもしれない・・・。
バカげた話だと思います。
私は思います。
この際、基準の義務化なんてすっ飛ばしてしまい、室温規定を設けたらどうか。
例えば冬季の室温20℃以上、かつ上下温度差3℃以内。
それに満たない室の使用は原則禁止とし、センサー等を利用して24時間365日監視体制をとるようにする。
性能の満たない住宅であっても、暖房費を掛ければクリアする事ができます。
どうせ費用を掛けるなら、断熱リフォームした方が効果的だし。
リフォーム需要の喚起に繋がります。
不動産の売買に伴い、建物燃費性能を義務付ける必要もあるでしょう。
そして燃費を下回る家を販売・賃貸借した業者については瑕疵もしくは不法行為で処分出来るようにする。
こうした制度運用に要する費用は、保険費用で賄えるかもしれませんね。
結果的にエネルギー問題の解決にも繋がるのでは・・・。
寒い家に住むことは、様々な健康被害を引き起こします。
そう、寒い家にご家族を住まわせることは『明らかな人権侵害』だと思います。
認める訳にはいきません。
日本という国が、先進国としてまだまだ認められていない現状は女性の人権侵害等にも表れています。
この状況、まずいですよね。
朝から、勝手なことを書いてしまいました。
posted by Asset Red
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