捨てコン、打設しました。

今日は日曜日、現場作業はお休みです。

昨日の様子をアップしたいと思います。

『FPの家 K邸』

朝一番の写真です。

鋤取りが終わっています。

この上に砕石を敷き詰め、転圧。

これ地業と言います。

本来は、基礎下の地盤を突き固め不同沈下を防ぐ重要な作業なんです。

でも、鋼管杭による地盤改良を行っているし・・・。

この場合の目的は何なのでしょうか?

砕石の上に、防湿シートを敷き詰めます。

ジョイント部分も、ガムテ-プを使ってしっかりと貼り合せます。

地面からの湿気が基礎内に侵入する事を防ぐのが目的。

コンクリートがあるんだからいいじゃん!

なんて方も多いと思います。

『防湿コンクリート』っていうくらいですからね。

湿気を通しやすいかどうかは『透湿抵抗』で判断することができます。

この値が高ければ湿気は通りにくく、低ければ通しやすいことになります。

例えば、防湿シートに使う厚さ0.1mmのポリエチレンシートの透湿抵抗は300㎡・h・mmHg/g。

対する、厚さ100mmのコンクリートは70㎡・h・mmHg/g。

ねっ、全然違うでしょ?

いずれにしても、その透湿抵抗は充分大きいんですけどね・・・。

捨てコンの打設風景です。

コンクリートを流していますが、捨てコンは地業の一部。

決して構造ではありません。

単に地業の表面を平らに均し、スペーサーブロックの座りを良くする。

そして、鉄筋のかぶり厚さを確保する。

そのために必要な施工という位置づけになっています。

捨てコン打設完了。

『捨て』なんて言葉がついていますが、要らない訳ではありません。

確かに省略することでコストカットは出来ますが、その分『施工精度』の担保が難しくなる。

私はそう考えています。

砕石をどんなに丁寧に転圧しても、スペーサーブロックに荷重が掛かれば沈んでしまいます。

沈んでしまえば、鉄筋のかぶり厚さ60mmを確保することは出来ません。

でもスペーサーブロックって、鉄筋の下にありますよね。

ネットから写真を拝借しました。

この現場も捨てコン打設していませんね。

この段階では、かぶり厚さ60mmを確保出来ているようです。

1mm下がったらアウトですけど・・・。

ところで鉄筋に載らないで、どうやってコンクリート打設するんだろう?

弊社のコンクリート打ち込みの様子です。

あっ、鉄筋踏んでる。

耐圧盤の鉄筋間隔は150~200mm、場合によっては100mmなんて事もあります。

踏むな!と言う方が無理だと思います。

コンクリート打設しちゃえば、見えなくなるし・・・。

「踏んだって下がらないよ。」

本当でしょうか?

またまた、ネットから拝借。

完全に沈んでいます。

こんなケースが極めてレアであることを願うばかりです。

ネットから拝借したイラストです。

こちらの現場は捨てコンを打設しているようですね。

スペーサーブロックの役割が良くわかると思います。

厚さ50mmのコンクリートがあれば、載ったって沈むことはありません。

捨てコンの省略、間近で施工を見ている私としては、省いていい施工とは思えないんですけど・・・。

捨てコンがあれば、そこに鉄筋の墨を入れる(配置を書く)ことも可能です。

当然、間違いも減るでしょう。

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