OB宅に行ってきました。

台風の東京直撃は避けられたようですね。

15時現在、雨がようやく降りだしました。

気温は24℃前後ですが、湿度が90%近くになっています。

車のエアコンを掛けると寒いし、消すと湿っぽい・・・。

開き直って暖房でもかけてみようかな。

なんて思ったりして・・・。

本日午前中、弊社OB宅に行ってきました。

1軒目は、先日エアコンの更新を行ったばかりのお宅です。

再熱除湿を省電力で行えるタイプに替えたのが功を奏したようですね。

実に快適との事。

うれしく思います。

今日は、自然給気口を新品と交換してきました。

さすがに10年も経つと、変色しています。

白かった筈の給気口がベージュ色に見えます。

まめに掃除していると言う清浄フィルターも、埃まみれで真っ黒になっていました。

外してみると、中にも埃が付着していて真っ黒。

新品に交換すると、給気量が一気に増えたように感じました。

フィルターが汚れると、圧損が増えるんですよね。

だから、日頃のお掃除が肝心です。

そんな話をしながら、1時間ほど作業をしていました。

2軒目は、築5年目の定期巡回でした。

「最近、湿度が高いんです。」

「何か理由があるんでしょうか?」

最近、湿度計を設置している家が増えて来ました。

湿度に気を使って生活するのは良い事だと思います。

でも、湿度ってわかりにくいんですよね。

湿り空気線図を持って説明してきました。

相対湿度と絶対湿度の話です。

どうにか、ご理解いただけたようです。

今回の訪問の目的は2つあります。

1つ目は湿度の件でした。

とりあえず、これは解決です。

そして2つめは小屋裏でした。

このお宅、ご主人が住設メーカーにお勤めです。

その関係で、太陽光発電をご自分の会社で設置したんです。

「小屋裏に上がって、見てもらいたいんです。」

「どうされましたか?」

「最近、太陽光発電を載せた家の小屋裏で結露が多いという話を耳にしたんです。」

「我が家は大丈夫でしょうか?」

早速天井点検口を開け、梯子を掛けて小屋裏に登ってみました。

天気が悪くて助かりました。

暑いのを覚悟して温度計も用意していたんですが、あまりの涼しさに拍子抜けです。

測る気もしませんでした。

おそらく24℃位だと思います。

小屋裏の写真です。

反対側はこんな感じです。

結露している様子は全くありません。

変な臭いもしないし、湿っぽさゼロ。

問題ないようですね。

天井に吹込んだセルロースファイバーです。

若干の沈降が見られます。

当初400mm程度の厚さに吹きましたが、現在の厚さは350mm位でしょうか。

50mm程度沈降したと思われます。

壁の中で、こんな現象があったら大変です。

隙間から熱が逃げてしまうし、結露だって発生します。

でも、天井であれば問題ありません。

重力により、セルロースファイバーはいつだって天井に密着します。

だから隙間から熱が逃げることも無いし、結露の心配もありません。

でも、厳密に言えば断熱性能は若干落ちるでしょう。

密度25㎏のセルロースファイバーの熱伝導率は0.040 w/mkとなっています。

これを400mm吹いた時の熱抵抗は10.00㎡ k / w(グラスウール16㎏/450mm相当)です。

でも350mmに沈降すると、8.75k / w(グラスウール16㎏/394mm相当)となります。

やっぱり・・・。

変な話ですよね。

そうだ!

吹いた量は変わらない訳ですから、密度が高くなっている筈です。

仮に天井面積が60.80㎡だとすれば、400mm吹込んだ際の体積は24.32㎥となります。

これに25㎏/㎥を掛けた608㎏が断熱材の重量になります。

でも350mmに沈降した際の体積は、21.28㎥。

重量は変わらないので608㎏。

この時の密度は28.57㎏/㎥となります。

グラスウールなどは密度が高くなると断熱性能が向上しますよね。

10㎏なら0.050w/mk

16㎏なら0.045w/mk

24㎏なら0.038w/mk

という具合です。

セルロースファイバーはどうなんでしょうか?

残念、ほとんど変わらないようですね。

25㎏なら0.040w/mk

55㎏でも0.040w/mk

やっぱり、断熱性能は落ちることになるようです。

最初から沈降した後の吹込み厚さで計算しておけば何の問題も無いんですけど・・・。


断熱材の中には経年で性能が低下するものがあります。

また施工の良し悪しや、風・湿気も性能に大きく影響します。

例えば湿った繊維系断熱材は、乾いた断熱材と比較すると40%の性能しかありません。

断熱材の外側の防風シートにわずか1mmの隙間があれば、熱損失は4.8倍に跳ね上がります。

断熱材の詰め込み過ぎや寸法足らずも、大きく性能を損ねます。

仮にこうした事が全く無くても、ある程度の時間が経てば性能が低下してしまう・・・。

そうであれば、その状態の熱伝導率を計算の根拠にすべきではないでしょうか?

熱伝導率自体は、実際の断熱性能よりも高く(悪く)設定されています。

だから経年で性能低下しても、その範囲で収まるはずだから問題無し。

施工の良し悪しや風・湿気の影響なんて、無いのが当たり前でしょ。

という事なのかなぁー・・・。

新築時の性能をずーっと長持ちする家が良いですよね。

明日『FPの家 K邸』にて、構造現場見学会を開催します。

詳細は弊社HPにてご確認ください。

実際の断熱材施工を見ながら、色々なお話ができると思います。

生憎の天気ではありますが、スタッフ一同で皆様のお越しをお待ちしています。

10時から16時まで、待機しています。

ご家族・ご友人をお誘い合わせの上、是非ご参加ください。

posted by Asset Red

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