暑い夏にやる仕事じゃないよね!

生憎の天気ですね。

雨が降ったり止んだり・・・。

相変わらず、湿度は高いままだし・・・。

『FPの家 Y邸』

ようやく、天井裏に断熱材を吹き込みました。

今回採用したのは、リサイクルした新聞紙から生まれた断熱材『セルロースファイバー』です。

天井に貼った石膏ボード直上に、厚さ400mm吹込んでいます。

ブローイングなんて言い方もするようですね。

熱伝導率は0.040W/m・Kと、グラスウール(16K)よりも少しばかり低くなっています。(性能が高いという事です。)

厚さ400mmの熱抵抗は10.00ですから、厚さ450mmのグラスウール(16K)に相当します。

凄いでしょ?

袋入りの繊維系断熱材を天井に隙間なく敷き詰めるのは非常に難しく、技術が要求されます。

また、繊維系断熱材は経年すると沈降するのが難点だと思います。

壁に施工する場合、沈降すると壁上部に断熱欠損が発生し様々な問題を引き起こします。

でも、天井に吹込む分には問題ありません。

だっていくら沈降しても、断熱材と天井に張った石膏ボードの間に隙間は出来ませんから。

沈降する分を予め余計に吹き込んでおけば良い訳です。

現場前に停められた工事車両です。

中にはブローイングマシーンと、袋に詰められたセルロースファィバーが入っています。

200mm×450mm×910mm位でしょうか?

1袋あたり15㎏あるそうです。

これを24袋使う予定とのこと。

15㎏×24袋=360㎏

当該建物の小屋裏面積は47.20㎡、但し14.90㎡は母屋下がりの為、FP遮断パネルを使用。

よって吹込み面積は32.30㎡になります。

厚さ400mmであれば

32.30㎡×0.4m=12.92㎥が吹込み体積となります。

これに密度25㎏/㎥を掛ければ、セルロースファイバーの必要量がわかる筈・・・。

25㎏/㎥×12.92㎥ですから323㎏、これ22袋に当たります。

24袋使うということは、2袋分(30㎏)が沈降分ってことなんでしょうか?

360㎏を25㎏/㎥で割れば体積になります。

14.4㎥。

これを面積で割れば吹込み厚さです。

440mm、1割程度余計に吹いているんですね・・・。

納得です。

天井に設けられた点検口から、天井裏に上がります。

床には、断熱・気密内蓋が置かれていました。

この点検口はイラストのように、断熱枠の内側に上下2つの内蓋があるんです。

それぞれを合せ、栓を閉めることで気密性を高める仕組みになっています。

吹込み工法の場合は必ず採用しているんです。

工事車両に一番近い窓から、ホースを引込みます。

勿論、窓に疵をつけないように養生をしっかりとします。

これを点検口から上に揚げ、セルロースファイバーを吹き込む訳です。

小屋束にスケールを貼り付けます。

これで吹込み厚さを確認出来ます。

吹込み開始です。

もうもうと散るセルロースファイバー。

マスクやメガネが無ければ、仕事になりません。

しかも、とにかく暑いです。

職人さんの耳元を見ると、マイク付イヤホンをしていました。

なるほど、万が一の時もこれなら大丈夫ですね。

そもそも、この季節に行う仕事じゃないですよね。

人権保護の立場から、そのうち規制がかかったりして・・・。

職人さんに後を託して、早々に引き揚げて来ました。

たぶん、こんな感じに作業を進めていると思われます。

上の写真は施工会社のカタログから拝借しました。

工事完了後に、報告書が届きます。

その内容を確認して、点検口から吹込み厚さを確認しないと・・・。

posted by Asset Red

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