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今年も随分と湿気に悩まされました。
まだまだ、終焉という訳にもいきませんね・・・。
総括という訳でもありませんが、数回に分けて『湿気』にまつわる話をご紹介しています。
前回からの続きです。
これまでの水分は温度条件に応じて水蒸気化し、それが様々な要因によって建物各部に拡がっていき、あるものは材料表面で結露し、あるものは材料中に吸収されその内部に移動していきます。
湿気の問題を理解するためには、この湿気の挙動のメカニズムを理解することが重要です。
①『対流』と『拡散』
空気中の水蒸気が移動する原因には大きく分けて『対流』と『拡散』とがあります。
対流とはある空間に温度差があるとき、その内部にある流体に密度差が生じ、その結果として発生する循環流のことです。
空気中の水蒸気もこの流れに乗って建物各部へ移動します。
一方拡散は、水蒸気圧差によって発生する水蒸気の移動現象で、普通水蒸気圧の高い箇所から低い箇所へ湿気が空気の流れとともに動いていきます。
このような現象は建物各部で発生していて、単に室内のみならず密閉された外壁の壁内や小屋裏空間内あるいは床下空間でも発生しています。
このような水蒸気の圧力差によって生じる流れを『湿流』と云います。
続く・・・
安全で長持ちする木の家 耐久性が住宅を変える
安藤直人・今村祐嗣・中島正夫 著
株式会社ラトルズ 刊
より一部を転載させていただきました。
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