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アセットフォーの3連休最終日。
数回に分けて『湿気』にまつわる話をご紹介していますが、今回でおしまい・・・。
さて、本題です。
結露が住宅においてしばしば問題とされるのは、結露が単に建築仕上げ材を汚損させるだけでなく、躯体や下地の性能低下を招いたり、結露が原因で生えたカビが人体に作用してアレルギーに基づく皮膚疾患や呼吸器疾患を引き起こすことがあるからです。
表面結露は、窓ガラス・サッシ枠あるいは金属類の表面に発生しやすい。
窓関係は発見が容易だから、結露が発生しても、その都度拭いてしまえば大事に至ることはありません。
でも放置しておけばカビや腐朽菌が発生しやすくなり、仕上げ材を汚損あるいは劣化させることになります。
一方、床下・小屋裏に発生した表面結露は中々発見できません。
しばしば劣化問題につながります。
1年に1度は点検して、金物や金属類が異常に錆びていないかを点検することが望ましいのですが・・・。
もしも、これらの部位で表面結露が確認された時は、換気を改善する事が重要です。
また夏季に外気湿度や床下湿度が高い場合は、基礎に表面結露が発生することがあります。
この場合も換気改善や防湿対策が重要となります。
結露水が木部に吸収されることが無いようにする必要があります。
内部結露は、断熱材および防湿層の設計・施工を適切に行っていれば生じることはありません。
でも、雨漏りの発生するはずのない場所にシミやカビが発生していたら、結露を疑ってみる必要があるでしょう。
結露が長期に渡って発生している場合は、木部の腐朽に繋がることもあるので、仕上げ材を剥がして内部を確認することも重要です。
終わり・・・。
長々とお付き合い戴き、ありがとうございました。
私自身、『湿気に関する考え方』を改めてまとめる、いい機会になったと思っています。
以前にもご紹介しましたが
『気密の気の字は空気の気ではなく、湿気の気。』
気密が大事と云いますが、本当に大事なのは防湿なのかも知れません。
空気の侵入は意外と簡単に防ぐことが出来ます。
でも湿気の侵入を防ぐのは至難の業・・・。
夏冬で湿気の侵入方向が違うなんてこともあります。
せっかく防湿シートを張ったのに、それが仇になってしまう事もあるようですよ。
寒暖差だけではなく、乾燥・湿潤の差が大きいのが我が国の気候の特徴です。
欧米の住宅の在り様を、そのまま真似てもうまくいかない事だって多々あります。
表面をただ真似るのではなく、しくみや原理・原則を正しく理解して本質を捉えることが重要ですよね。
湿気(空気中の水蒸気)との付き合い方の難しさ・・・。
ご理解いただけたでしょうか?
安全で長持ちする木の家 耐久性が住宅を変える
安藤直人・今村祐嗣・中島正夫 著
株式会社ラトルズ 刊
より一部を転載させていただきました。
著者の皆様、ありがとうございました。
皆様も機会があれば、是非手に取ってみてください。
勉強になると思います。
posted by Hoppy Red
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