チークの話

飛び石連休狭間の一日。

頭の切り替えが難しいんですよね。

今回も『木の話』をご紹介したいと思います。

多くの油を含んでいる『チーク』という木は、保存処理をしなくても防水性に優れていると言います。

豊富な油に水分がはじかれ、木を腐らせるバクテリアなどの菌は生育するとこができません。

また湿気の多い場所を好むシロアリなどの害虫も防ぐことが出来ます。

そのため、昔から戸外でも良く使われていました。

何年間も風雨に曝されたチークは、その特徴である赤褐色が褪せて上品な銀灰色になるそうです。

こうした経年による変化も愛されてきた理由のひとつなのかもしれません・・・。

チークが自生しているのは、インド・ラオス・タイ・ミャンマーの4か国。

この中で現在もチーク材を生産しているのはミャンマーだけなんです。

ミャンマーのチーク林では、すぐに伐採することはありません。

まずは根本から50cmくらいの樹皮を剥ぎ取り、栄養を運ぶ導管を切断する事で木を枯らします。

これを『巻き枯らし』と云います。

この方法には2~3年かかりますが、水に浮かぶようになるというメリットもあります。

水に浮かばない位重いチーク材を川で運搬できるようになる訳です。

そして、丸太を林から川辺まで運ぶのはゾウの役目です。

ゾウが引く鎖を通すためのチークに開けられた丸い穴(上イラスト参照)を『エレファントホール』と云います。

これに鎖を通し、引っ張って運びます。

この穴は良質のチーク材のシンボルにもなっているそうですよ。

チーク材、いいですよね。

樹種物語

朝日ウッドテック 発行

から一部を抜粋・引用させていただきました。

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